佐々木尽「日本代表として宇宙人対決に勝つ」 日本人初ウエルター級世界王者へ…6・19WBO王者ノーマンに挑戦
2025年4月25日(金)15時56分 スポーツ報知
世界タイトルマッチの記者会見でポーズをとる佐々木尽(カメラ・竹松 明季)
◆プロボクシング ▽WBO世界ウエルター級(66・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・ブライアン・ノーマン・ジュニア—同級2位・佐々木尽(6月19日、大田区総合体育館)
WBO世界ウエルター級2位の佐々木尽(23)=八王子中屋=が、同級王者・ブライアン・ノーマン・ジュニア(24)=米国=に挑戦することが25日、発表された。
勝てば日本人選手初の同級世界王者となる佐々木は、横浜市のホテルで会見し「日本の歴史を変えるために生まれてきました」と第一声。「今までの人生の中で2番目に幸せ。やっぱり1番目は、母のお腹から生まれることに一番気合入れてきたんで。今回、なんで生まれてきたかって分かったんですよ。この試合に勝って、日本の歴史を変えるために生まれてきたんだなって思います」と気合をみなぎらせた。
ミニマム級からミドル級までの13階級で、唯一日本人世界王者が誕生していないのがウエルター級。ライト級とともに世界で最も層の厚い階級とされる。
それでも「勝算はめちゃめちゃあります。ウエルター級で、しかも日本でやらせていただく機会って、一生のうち1回ぐらいと思っている。これをものにしなきゃ、もう人生終わり。KOしか考えてない。盛り上げてなんぼだと思うので」と自信たっぷりに話した。
佐々木は、WBA・IBFで4位、WBCでも5位と、主要4団体で上位にランクされている。日本人選手のウエルター級での世界挑戦は、2009年10月3日に佐々木基樹(帝拳)がWBA王者ビチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)に挑戦して判定負けして以来16年ぶり6度目(5人目)。日本開催は、1989年12月10日に東京・後楽園ホールで尾崎富士雄(帝拳)がWBA王者マーク・ブリーランド(米国)に挑戦し4回TKO負けして以来、36年ぶり3度目となる。
ノーマンは昨年5月のWBO世界同級暫定王座決定戦でジョバニ・サンティラン(米国)に10回KO勝ちして王座獲得。同年8月、正規王者テレンス・クロフォード(米国)が王座を返上したため、正規王座に認定された。今年3月29日、米ラスベガスで挑戦者デレク・クエバス(プエルトリコ)を3回TKOで退け初防衛に成功。佐々木はこの試合を現地で視察し、試合後にノーマンの前で「挑戦状」を読み上げ対戦を直談判した。
「ノーマン選手はスピード、パワー、技術、全てそろっていて、やっぱほんとに強い。人間を辞めてるのかなとも思いましたね。ノー・マンだけに(笑)。今回は本当に宇宙人対決ということで、日本代表として絶対に勝ちたいと思います」
会見の最後は、いつもの決めぜりふとともに拳を前に突き出した。「待ってろ世界!」
戦績は佐々木が19勝(17KO)1敗1分け、ノーマンが27勝(21KO)1無効試合。
興行は、NTTドコモ映像配信プラットフォーム「Leminoプレミアム」で配信される。