【高校野球】シード校の金沢が仏教用語の「前後際断」で初戦突破 新エースの西木戸太郎が10K完投
2025年4月26日(土)14時46分 スポーツ報知
力投した金沢の新エース西木戸
◆春季高校野球石川県大会2回戦 金沢5—2小松(26日・石川県立)
昨秋の県大会で優勝した金沢が5—2で小松を下して初戦突破を決めた。新エースの左腕、西木戸太郎(3年)が先発し6安打、10奪三振、2失点で完投勝利。初めて背番号1を背負った西木戸は「責任感やプレッシャーも感じたが、攻守のリズムを考えて投げました」と笑顔で振り返った。
昨秋の県大会では強豪の星稜、日本航空石川を破って優勝した一方で、北信越大会では初戦敗退を喫した。ショックは大きかったが、今大会前に武部佳太監督が選手に言い聞かせたのは「前後際断」という仏教用語だ。過去も未来も断ち切って、今できることを一生懸命するという意味。武部監督は「あの時に勝っていればと思うこともあるが、前に進まないといけない。自分が一番、引きずっていたかも」と苦笑い。ひと冬で急成長した西木戸が気持ちを切り替えて力投すれば、攻撃では12安打4盗塁をマークして勝ちきった。
練習で出た課題はしっかりと反省する一方で「試合ではいい結果も悪い結果も断ち切り、全員で戦っていきたい」と指揮官。雑念を振り払い、目の前の試合に集中する。(中田 康博)