西武・隅田知一郎、チャットGPTの“助言”「半分ちゃんと聞いています」開幕4連勝26回連続0封…チームも最下位脱出

2025年4月27日(日)6時0分 スポーツ報知

7回無失点の好投で4勝目を挙げた隅田(カメラ・竹松 明季)

◆パ・リーグ 西武3—0オリックス(26日・ベルーナドーム)

 1球で空気を変えた。連打を許してつくった初回無死一、二塁のピンチ。西武・隅田知一郎投手(25)は打率4割超でリーグトップのオリックス・太田に真っ向勝負を挑んだ。「太田君の調子がいいから腹をくくって投げられました」。カウント2—2から内角へ150キロの速球を投げ込んで見逃し三振に仕留めてリズムを取り戻すと、緩急を生かした投球で7回まで7安打を許しながらも、11奪三振で無失点。チームの連敗を4で止め、自身は連続無失点イニングを26に伸ばして開幕から4連勝とした。お立ち台で「勝ててうれしいです」と表情を緩めた。

 3月からチャットGPTを活用。自分の名前を入力すると同時に過去の成績も把握され、目標の三振数もデータ化してくれるという。「半分おもしろがって、半分ちゃんと聞いています」と笑うが、この日もしっかり質問。「どうすれば(チームの)連敗を止められるか」と尋ねたところ、「攻めていって1球で空気を変えろ」との回答が。その言葉を体現したのが、初回に太田から奪った見逃し三振だった。「試合中には思い出しませんが、大事だなと思います」。AIが導き出した最適解でチームの連敗を4で食い止めた。

 勝利数、防御率はリーグトップ。2勝ながら防御率0・69の今井とともに投手陣を支える。毎年1月の自主トレでは、ともにアスリートコンサルタントの鴻江寿治氏に師事。フォームの改良などレベルアップに取り組んでいる。「競い合うというよりは2人ともチームが勝つためにやっています」と声を大きくした。「今井も隅田も頼もしい」と西口監督の目尻も下がる。借金を2に減らしたチームはソフトバンクと入れ替わって最下位を脱出。チャットGPTの声も聞きながら、左腕がスコアボードにゼロを連ねていく。(秋本 正己)

 ◆記録メモ 隅田(西)が7回無失点の好投で開幕から4戦4勝とした。西武で左腕の開幕から4戦4勝は87、91年工藤公康、03年三井浩二、18年菊池雄星に次ぎ、4人目5度目。また、隅田は4月に31回を投げて自責2の防御率0.58。現時点で今井の0.30(30回自責1)と4月の月間防御率0.60未満が球団で2人となった。同一球団の2人以上が同じ月に防御率0.60未満(30投球回以上)はパ・リーグでは、56年9月に大映が太田正男の0.39(45回1/3自責2)、三浦方義の0.55(64回2/3自責4)で記録して以来2度目。

スポーツ報知

「西武」をもっと詳しく

タグ

「西武」のニュース

「西武」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ