西武・おかわり プロ24年目で自身初の代打サヨナラ打!球団初40代サヨナラ打
2025年4月28日(月)5時30分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 西武3—2オリックス(2025年4月27日 ベルーナD)
西武・中村剛也内野手(41)が27日、オリックス戦で自身初の代打サヨナラ打を放った。2—2の9回2死一、二塁の場面で起用され、左中間二塁打で試合を決めた。40代でのサヨナラ打は球団初の快挙となった。プロ24年目で9度目となる主砲の一打で勝利を飾ったチームは、勝率5割復帰に王手をかけた。
飲料水を持って追い迫るナインから全力で逃げた。自身9度目のサヨナラ打も代打では初。中村剛はウオーターシャワーを背中から浴び「うれしかった。逃げていたけど、やっぱりすぐ追いつかれちゃったね。目に入ったのでちょっと痛かった」と照れくさそうに笑った。
1打席で試合を決められることが代打の醍醐味(だいごみ)。だが「やっぱり難しい」と明かす。その中で大切にしていることがある。「(気持ちが)あまり入り込みすぎると良くない。スタメンでいってるぐらいの感覚でいきたいと思っている」。1打席しかないプレッシャーから来る力みをなくし、自然体を貫く。
2—2の9回2死一、二塁。目の前で代打・平沼が申告敬遠されても心は熱く、頭は冷静だった。オリックスの守護神・マチャドの初球スライダーに空振りもカウント2—1からの4球目。同じスライダーを捉え、左中間を破った。「打てる球が来たらいいなと思っていた」。球団初となる40代でのサヨナラ打。同期入団の栗山はこの日、通算3000塁打を達成し、サヨナラ勝利で花を添えた。
ゴールデンウイークに突入し多くの子供たちが観戦に駆けつけた中での劇打。自身の長男・勇斗は母校・大阪桐蔭に今月入学した。8月に42歳を迎えるベテランは「子供たちがたくさん見に来てくれると思う。将来プロ野球選手になりたいと思ってもらえるプレーを見せていきたい」と背中でプロとしての姿を示した。
チームは首位・オリックスに勝ち越し、勝率5割復帰に王手。「投手陣に助けてもらっているし、なかなか援護できないことが多い。これからはバッター陣でサポートしていきたい」と中村剛。プロ24年目。まだまだ打線を引っ張る。(福井 亮太)
≪球団最年長記録≫中村剛(西)が23年7月15日の日本ハム戦以来9本目のサヨナラ安打で、代打では初。41歳8カ月でのサヨナラ安打は前記日本ハム戦で自身がマークした39歳11カ月を抜く球団最年長記録となり、球団40代選手では初の快挙。パで41歳8カ月以上のサヨナラ安打は91年門田博光(ダイエー=43歳5カ月)以来6人目で11度目。うち、代打では56年岩本義行(東映=44歳6カ月)、72年スペンサー(阪急=43歳9カ月)に次ぎ53年ぶり3人目となった。なお、サヨナラ安打9本は清原和博の11本に次ぐチーム2位。