25歳の新入幕・嘉陽「自分が上がっていくしかない」 中学、高校、大学の1年後輩・大の里の背中追う
2025年4月28日(月)15時49分 スポーツニッポン
日本相撲協会は28日、大相撲夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の番付を発表した。初の綱獲りに挑む大関・大の里(24=二所ノ関部屋)の中学、高校、大学の1学年先輩の嘉陽(25=中村部屋)が新入幕を果たした。
「上がれてうれしいなという気持ち。自分の名前が大きくなったのでうれしかった。ケガもなく順調に、ここまで来られたのかなと思う」。春場所は東十両2枚目で6連勝するなど9勝6敗の勝ち越し。13日目には、初日から勝ちっぱなしだった新十両・草野(23=伊勢ケ浜部屋)に土をつけ、存在感を示した。
沖縄県出身だが、新潟県の能生(のう)中に相撲留学。海洋高から日体大に進み、22年夏場所で初土俵を踏んだ。大の里については「何でも言うし、何でも言ってくるので、本当に落ち着く。兄弟みたいな感じ」。27日に全日程が終了した春巡業中にも会話を交わしたという。「彼が下がってくることはないので、自分が上がっていくしかない」と本場所での対戦を見据えた。
昨年6月の中村部屋創設時から稽古の2部制や1日3食など、独自の取り組みを行っている。師匠の中村親方(元関脇・嘉風)が考案。ラダーを使用してのステップや階段ダッシュ、反復横跳びなどメニューは無限だという。嘉陽は「自分の体をちゃんと動かせるようになっていると思う」と立ち合いの鋭さなどにつながっている。
中村部屋創設から初の新入幕。沖縄出身では6人目となった。「全力でやるだけ。ケガしないように頑張ります。10番勝って中村部屋初の三賞をもらいます」と笑顔で意気込んだ。