清水 MF宇野が“中学2年以来”のCBで奮闘「無失点はポジティブ」 3連勝で5位浮上
2025年4月29日(火)21時4分 スポーツニッポン
◇明治安田J1リーグ第13節 清水2—0FC東京(2025年4月29日 味の素スタジアム)
清水は守備陣に予期せぬアクシデントが発生。ボランチが主戦場のMF宇野禅斗(21)がセンターバック(CB)で先発出場し、中学2年以来というCBながら5試合ぶりの無失点勝利に貢献した。緊急事態にも関わらずMVP級の働きを見せた宇野は「アクシデントは(サッカーに)つきものなので仕方ない。結果的に無失点で終われたのはポジティブでホッとしている。ただ、ピンチもあったし(吉田)豊さん、(北爪)健吾くん、(高橋)祐治くん、沖くんに助けられた試合だった」と振り返った。
よもやのCB起用だった。古巣対戦に燃えていたDF蓮川壮大(26)が試合前日に急きょ離脱。戦術練習もできず、文字通りぶっつけ本番で臨んだ。
CBは青森山田中時代にプレーしていたが、中学3年からは現在のボランチに専念。「中学3年からCBの練習は一回もやってないです」といい、CBでプレーするのは約7年ぶり。それでも試合では身長で10センチ以上高いFWマルセロ・ヒアン(22)らに決定的な仕事をさせなかった。秋葉忠宏監督(49)は「最高の評価に値する仕事をしてくれた」と絶賛。「素晴らしい準備をしていたから対応できた。最高級の評価を送りたい」と話していた。
本来のポジションとは違う場所で使われることについて、宇野は「ポジティブだ」と言い切る。
横浜M戦では試合途中で右SBも任されるなど、様々なポジションをこなすポリバレント性を発揮している。宇野は「日本代表の選手でも遠藤航選手、長谷部誠さんはボランチを主戦場にしながらもCBでプレーする選手もいる。そういう意味では、複数ポジションできるようになるのは選手としての幅を広げる意味でも大事だと思う」
チームにとっては守備陣に故障者が続出する緊急事態だが、将来的に日本代表入りも見据える21歳にとっては成長するための大きなターニングポイントなのかもしれない。