飯村樹輝弥が2年7か月ぶりの再戦でリベンジ 「この一戦にかけていた」…妻もセコンドでサポート

2025年5月3日(土)22時19分 スポーツ報知

初防衛に成功した飯村樹輝弥(左から3人目)とセコンドの妻・真成美さん(同2人目)(カメラ・谷口隆俊)

◆プロボクシング▽東洋太平洋フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇王者・飯村樹輝弥 (判定) 同級1位エスネス・ドミンゴ●(3日、後楽園ホール)

 東洋太平洋フライ級王者・飯村樹輝弥(27)=角海老宝石=が挑戦者で同級1位エスネス・ドミンゴ(26)=フィリピン=を判定で下し、初防衛に成功した。

 戦績は飯村が9勝(2KO)1敗、ドミンゴは21勝(13KO)3敗。

 「これ以上ないってぐらい(練習を)やってきた。あとはリングで出すだけ。何としても負けられない」と気合十分だった飯村。デビュー4戦目の22年10月の初対戦でダウンを奪われ6回TKO負けを喫したドミンゴはIBFで世界ランク4位、現在5連勝中だったが、飯村は「あの負けから自分の中で、ボクシングに向き合う姿勢が変わった。メンタル面が一番成長できた」とリベンジに燃えてリングに向かった。

 前半は前に出るドミンゴに飯村がフットワークでかわす展開。4回終了後の途中採点は1—1とジャッジは三者三様だったが、実は前半は相手に空振りを多くさせて疲れたところを攻める作戦だった。「空振りを多く振らせる展開をチームで考えた。(ドミンゴの)足がついてこなくなったのが分かったので(後半は)パンチが入れられた」。バックステップで交わしながら相手の空振りを誘った。自分の頭の位置を上下に動かし、パンチも上下に打ち分けて挑戦者を翻弄(ほんろう)。時には足を止めてボディーを打ち込む場面も。ともにダウンを奪えず、判定へ。117—111、117—111、115—113の3—0で飯村の右手が挙げられた。プロで唯一土をつけられた相手に、見事に雪辱した。

 「2度目(の負け)はないと思った。失敗は許されない。この一戦にかけていた。ひとまず勝てて良かった。負けがあって強くなった。負けた相手だからこそ、慎重にいけた。佐藤トレーナーを始め、サポートしてくれたチームの勝利」と飯村。セコンドには元ボクサーの妻・真成美さんが入って支えてくれたが、「よく頑張ったね」とねぎらってくれた妻に「奥さんのセコンド技術も上がりました」とチームで笑った。

 東京・江戸川区出身。日大では主将を務め、2018年国体フライ級準優勝の成績を誇る。アマチュア戦績は68勝13敗。21年1月にプロデビュー。23年7月に永田丈晶(協栄)に判定勝ちして日本フライ級王座を奪取した。3度防衛後に日本王座を返上、25年1月に東洋太平洋王座を獲得した。

 現在、WBCとの2冠を持つ寺地拳四朗(BMB)が王者のWBA世界フライ級で7位に入っている飯村。フライ級は主要4団体のうち、3つが日本人王者だ。「自分が食い込んでいくためにはまだまだ努力がたりない。チャンスがあるなら、もっと努力をしないと。(世界戦の)お話をいただけるなら、やるだけ。しっかり準備してやるだけです」と言葉に力を込めた。

スポーツ報知

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