「なんてこった」大奮闘カルデナスが感じた尚弥の凄さ 無念ストップは「がっかりしたけど...」
2025年5月5日(月)13時55分 スポーツニッポン
◇プロボクシング 世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチ 統一王者井上尚弥(大橋)<12回戦>WBA同級1位ラモン・カルデナス(米国)(2025年5月4日 米ネバダ州ラスベガス T−モバイル・アリーナ)
世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)が21年6月以来、4年ぶり3度目のラスベガス凱旋を逆転KO勝利で飾った。
挑戦者のWBA同級1位ラモン・カルデナス(29=メキシコ)を8回45秒TKOで破り、プロデビューから30連勝で4団体王座4度目の防衛に成功。世界戦通算23KO勝利は伝説のヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)の記録を約77年ぶりに更新する歴代最多で、世界戦25連勝は元世界3階級制覇王者フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)らに並び歴代3位となった。
カルデナスは2R終盤に左フックで井上からダウンを奪った。大波乱を予感させたが、その後は立て直した井上の猛攻にさらされ、7Rにダウン。8R序盤にパンチをまとめられ、モンスターの前に散った。
それでも、大奮闘にベガスの観衆は熱狂。カルデナスは試合後の会見で「彼(井上)は史上最高のファイターの一人。他のファイターからもっと強いパンチを受けたことはあったが、彼は一度に6、7、8発とパンチを打ってくる圧倒的なものだった。私は『なんてこった』と思っていた」と振り返る。
8Rのストップのシーンについては、「私は『大丈夫』と言ったが、レフェリーは『君を救わないといけない』と言った。がっかりしたけど、まあそういうものだ」と話した。