大橋秀行会長がラスベガスから帰国 「判定でも勝てるのに井上尚弥は倒しにいった」

2025年5月6日(火)20時3分 スポーツ報知

ラスベガスから帰国した大橋ジムの大橋秀行会長(カメラ・谷口 隆俊)

◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座統一戦12回戦 〇井上尚弥(8回TKO)ラモン・カルデナス●(4日=日本時間5日、米国ネバダ州ラスベガス T—モバイル・アリーナ)

 米ラスベガスで統一王座防衛に成功した世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(32)が所属する大橋ジムの大橋秀行会長(60)が6日、帰国した。

 井上がWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29)=米国=に8回45秒TKO勝ちした世界戦を見届けた後、5日(日本時間6日)に現地を出発。ロサンゼルス経由で羽田空港に到着した大橋会長は「尚弥が出てきて、一番(盛り上がりが)すごかった。ホーム的な感じだった」と米国での尚弥人気を再確認した。

 井上は2回にカルデナスの左フックを受けて、昨年5月のルイス・ネリ(メキシコ)戦以来、プロ2度目のダウンを喫したが、大橋会長は「びっくりした。何が起きた?って。歓声がすごかった。ネリの時より、今回の方が深く入ってきたし、効いた感じだった」と衝撃の大きさを伝えるとともに「次のラウンドを見て、大丈夫だと思った」という。

 「試合は面白かったけど、いい出来じゃなかった」と大橋会長。コンディションの出来自体は良かったが、左フックを受けてダウンを喫した印象が「いい出来じゃなかった」の真意だ。「(すぐに回復したことで)改めて打たれ強さはすごいと思った。あのラウンド以外はフルマーク。『判定勝ちでもいい』という声が多かったし、安全運転なら楽に勝てるのに、本人は倒しにいった。賛否両論あるかもしれないけど、あそこで倒しに行くから史上最高のお金がもらえるわけだし、パウンド・フォー・パウンド(PFP、階級を超えた最強ランキング)で1位になれる。見ていて、すごいなと思う」とため息だ。

 井上の今後については「ダメージはないから予定どおり」と、9月にWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦した後、12月にサウジアラビアでWBA世界フェザー級(57・1キロ以下)王者ニック・ボール(英国)に挑み、世界5階級制覇を目指す。アフマダリエフ戦は名古屋開催の予定だという。さらに来春にはスーパーバンタム級に戻して、階級を上げることが予想されるWBC世界バンタム級(53・5キロ以下)王者・中谷潤人(M・T)と東京ドームで対戦するプランがあり、大橋会長はラスベガスでの記者会見で「来年5月くらいかな」と明かしている。

 試合後、試合をプロモートした米興行大手トップランク社のボブ・アラムCEOから食事の誘いを受け祝福された尚弥。ラスベガスでの4度目の試合を聞かれた大橋会長は「またやりたいね。名前がある選手なら、また盛り上がるでしょう」と夢を広げた。

 井上の戦績は30戦全勝(27KO)。

スポーツ報知

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