ソフトバンク・加藤洸稀3軍打撃投手兼スタッフ 21歳左腕は“打たれること”が仕事
2025年5月6日(火)6時0分 スポーツニッポン
【筑後のおじ鷹】連載のタイトルとはマッチしない年齢なのは承知で新たな挑戦を紹介したい。
ソフトバンクの加藤洸稀3軍打撃投手兼スタッフ(21)は昨シーズン限りで現役を引退し、今季から現職でチームを支える。“打たれること”が仕事になり「今は柵越えしてくれたら自分もうれしい。入った〜ってなります」と新しい感情が湧く日々だ。
春夏7度の甲子園出場がある強豪、滝川二から21年の育成ドラフト6位で入団。プロの壁は厚く、左腕は3年間で一度も2軍公式戦のマウンドに立てなかった。「ちょっとでも2軍でやれていたら、まだできる!ってなったかもですけど、全然ダメやったんで」とスタッフとしての再出発を決断した。
1月には長年1軍で打撃投手を務める浜涯泰司さん(54)の投球を間近で見る機会に恵まれた。「全部同じところなんです。リズムも一定で凄かった」。小久保監督が侍ジャパンを率いた際にも声がかかった“レジェンド打撃投手”の技に目を奪われ、目指す姿が見えた。「できればホークスで投げ続けたい。(チームが)長く強くあるように手伝えたら」。“加藤のおかげで打てた”という選手が出てくる日がきっと訪れるはずだ。
◇加藤 洸稀(かとう・こうき)2003年(平15)7月21日生まれ、兵庫県姫路市出身の21歳。滝川二では甲子園出場なし。21年育成ドラフト6位でソフトバンクに入団。左投げ左打ち。