ソフトバンクは今季最多タイ5連勝 柳町が決勝打を含む3安打5打点で大勝に導いた

2025年5月7日(水)6時0分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ ソフトバンク10—0西武(2025年5月6日 ベルーナD)

 ソフトバンクは柳町達外野手(28)が、初回1死三塁、決勝打となる左前適時打。3安打全てがタイムリーとなり、自己最多5打点と大暴れ。首痛で欠場する栗原の代役となる「3番」の責任を果たした。右前腕筋挫傷の今宮に代わり「遊撃」に入る野村勇内野手(28)はプロ初の4安打とアピールするなど、打線は今季3度目の2桁10得点と爆発。チームは今季最多タイ5連勝で3連敗で始まった9連戦の勝ち越しに成功した。

 柳町のバットがまさに“打ち出の小づち”となった。振れば3安打全てがタイムリーとなり、プロ入り最多5打点の荒稼ぎで鷹に“福”を呼び込んだ。

 「初回からいい形で回ってきて凄くいい感じで打てた。その場その場で役割を考え、しっかり塁に出ることに集中できています」

 爽やかな顔で優等生コメントを語る。教科書通りだった初回の攻撃から始まった。1死三塁で西武の先発・上田のカットボールを振り抜くと打球は左前へ。5日の同戦では1番・野村が二塁打、続く佐藤直が送りバント失敗。この日は同じ初回無死二塁で佐藤直の犠打が決まり、柳町の一打で流れを呼び、一挙4点につながる。

 4—0の4回無死満塁での3打席目には、フルカウントからカーブをためてのフルスイング。強烈な正面のゴロを前進守備の遊撃手・滝沢が捕れず、中前打となり、2人生還。8—0の5回2死二、三塁でも再び、上田のカーブを左中間へと運ぶ左中間二塁打し、ダメ押しの2点を加えた。

 中心部がふくらんだ流行の「魚雷」ではなく、「平面」バットの効果が出ている。最近は近藤、周東らも使う「かまぼこ板」のような形のバットでティー打撃を行っている。ボールを“面”で捉えることを意識でき「タイミングを取れている」と手応えを口にする。4日のロッテ戦から首痛の栗原に代わり、3番に座るが「後ろが素晴らしい打者(山川)なので、つなぐ意識。チャンスの場合は僕が決める意識ですね」とシンプル思考が結果につながっている。

 チームは今季3度目の2桁得点、同2度目の5連勝となり、3連敗で始まった9連戦を勝ち越した。小久保監督は「7日が大事」と今季初の6連勝を見据えた。主力の大半を欠き、苦しい状況は変わらないが、少しずつ昨季のリーグ王者らしい姿が戻りつつある。

 「まだまだ順位は低いですが、これから上がっていきます」と柳町。5位は変わらないが、首位オリックスとは3・5ゲーム差に縮めた。背番号32の冷静なひと振りが、上位への道を切り開いていく。 (井上 満夫)

 ≪野村は遊撃を“師匠”に渡さん≫

 H…「1番・遊撃」の野村が、プロ入り初の4安打。初回無死、右中間二塁打を放って先制のホームを踏むと、2回先頭で左二塁打。4、5回はともに左前打し、いずれも生還。「打つべき球を打てている」と手応えを口にする通り、3試合連続安打で打率・444。自主トレの師匠でもある正遊撃手の今宮が右前腕筋挫傷で離脱中だが「渡さないつもりでやってます」と強気。小久保監督も「主力に明け渡すようではつまらんよ、と言い聞かせている。外す理由のない人が、チームの戦力となる」と期待を寄せた。

スポーツニッポン

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