タイガースが前田健太を自由契約とするためのウエーバー措置を発表 浮上する「日本球界復帰の青写真」「古巣以外の移籍先」
2025年5月8日(木)12時7分 ココカラネクスト

剛腕が再び日本で見られるか(C)Getty Images
タイガースは現地時間7日(日本時間8日)、前田健太を自由契約とするためのウエーバー措置を取ったと発表した。
すでに現地時間5月1日(日本時間2日)にDFA(メジャー契約40人ロースターから外す措置)の措置を取っており、ウエーバー公示期間中に獲得に名乗りをあげる球団が出てこなければFAとなる。
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メジャー10年目となった今季は開幕から中継ぎ起用、7試合で0勝0敗、防御率7・88とふるわず。
前田は広島から15年オフにポスティングを利用して翌16年にドジャースからMLBのキャリアをスタートさせた。
その後はツインズを経て、昨年タイガースに2年総額2400万ドルで加入(約34億8000万円)。昨季は先発ローテ入りでスタートするも7月に救援に配置転換となっていた。
注目されるのは今後の去就だ。今後はウエーバーを通過して正式にFAとなれば、今年1年メジャーでプレーすればメジャーの年金を受け取れるとあって米球界での生き残りを摸索すると見られるが、今季が37歳シーズンとなる前田は常々「最後は日本で終わりたい」と気持ちを明かしていた。
となると注目は日本の復帰先となる。まずは古巣の広島の対応に注目が高まりそうだ。
在籍時代は背番号「18」を背負いノーヒットノーランを達成するなどカープのエースとしてチームを支えた。
かつてメジャーに挑戦、日本に復帰した例としては黒田博樹氏の例もある。ヤンキースのエースとして活躍しながら、古巣復帰を決断。同時期に復帰した新井貴浩氏(現監督)とともにチームのリーグ3連覇に大きく貢献したことも知られている。
ただ広島は支配下枠の少なさが気になるところ。現在68人、残る枠は「2」しかなく、シーズンの長い戦いを考えると慎重にならざるをえない側面もある。
また、ほかの注目球団とすれば、昨年リーグ優勝を果たした巨人にもある。
開幕投手の戸郷翔征が不振で一時ファーム落ち。再度昇格してきたものの、安定した先発陣構築が求められている。
チームには「88世代」といわれる同年代の坂本勇人、田中将大が在籍する縁もある。
ほかにも投手難に苦しむといえば、現在、リーグ最下位、防御率も12球団ワーストの3.65(7日現在)と苦しむヤクルトもある。安定した先発陣構築が求められている中、逆襲の一手に乗り出すか。
果たして剛腕が再び日本球界で見られるのか。引き続き、去就が注目を集めていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]