チャントラが手術後の回復間に合わずフランスGPを欠場。オリベイラは4大会ぶりに復帰
2025年5月9日(金)15時17分 AUTOSPORT web

5月9〜11日にル・マン-ブガッティ・サーキットで開催されるMotoGP第6戦フランスGPにおいて、MotoGPクラスに参戦しているソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)の欠場とミゲール・オリベイラ(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)の復帰がそれぞれのチームより発表された。
チャントラは、腕上がり(前腕コンパートメント症候群)の症状緩和のため、4月30日に手術を実施。術後の経過観察において、レース復帰に十分な回復状態でないと執刀医が判断したことを受け、LCRホンダはチャントラがフランスGPを欠場すると発表した。
この腕上がりとは、骨折や打撲などの外傷、過剰な負荷により筋区画(コンパートメント)内が膨張・内圧が上昇し、患部に力が入らなくなるなどの症状を起こすことを指す。腕上がりに悩まされるライダーは多く、ほとんどのライダーが手術を受けている。
また、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)もチャントラと同様に、第5戦スペインGP後に腕上がりの手術を受けているものの、フランスGPへ出走を予定している。
一方、オリベイラは、第2戦アルゼンチンGPのスプリントレースで他車に接触されて転倒して左肩を負傷。現地病院での検査の結果、骨折は無かったものの決勝レースの欠場を余儀なくされた。ポルトガルへ帰国後に胸鎖関節の脱臼と靭帯の損傷と診断されたオリベイラは、第3戦アメリカズGPから前戦スペインGPまでの3戦を欠場して回復に専念していた。
そして、先週に実施された評価検査の結果、十分に回復したと判断されたため、チームはフランスGPで復帰することをアナウンスした。オリベイラは同大会 木曜日のメディアデーで、「順位はあまり気にせずに、目下の目標は全てのセッションでしっかりと走り、積み上げていきたい」と復帰戦での意気込みを語っている。
また、ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)は同大会も欠場してロレンツォ・サバドーリが代役を務める。さらに中上貴晶(ホンダHRCテスト・チーム)がワイルドカード参戦することが発表されている。