21歳・都玲華 日本人初ルーキーVへ!“欲”抑えて首位と4差11位「トップ10に入ったら...」
2025年5月10日(土)4時50分 スポーツニッポン
◇女子ゴルフツアー ワールド・サロンパス・カップ第2日(2025年5月9日 茨城県 茨城GC東C(6675ヤード、パー72))
12位から出たルーキー都玲華(21=大東建託)が3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算2アンダーの11位と好位置を守った。首位とは4打差。プロ初年度でこの大会に勝てば日本人初。ルーキーで国内メジャーを制すれば23年日本女子プロ選手権の神谷そら以来。2003年度生まれの「ダイヤモンド世代」の新星が快挙を目指して残り36ホールを戦う。藤田さいき(39=JBS)が6アンダーで単独首位を守った。
メジャーの優勝戦線に踏みとどまった切迫感はみじんもない。都は「めっちゃ楽しかった」と無邪気に笑った。
グリーンの速さを測定するスティンプメーターは「14フィート1/2」で初日よりスピードが増し、多くの選手が苦しむ中「めちゃくちゃ速いけど、慣れてきたのかな。昨日より速く感じなかった」と好調のパットで72にまとめた。
インから出てパープレーで折り返し、1番で3・5メートル、2番は10メートルを沈めて連続バーディー。5番でグリーン奥に打ち込み、アプローチのミスも重なりダブルボギーで貯金を吐き出したが「予選を通れたからいいかな」とめげる様子もない。
昨年下部ツアーで史上6人目のアマ優勝を飾った逸材。ショット力を生かした攻撃的ゴルフが身上だが、初タッグを組む優勝請負人・清水重憲キャディーの助言で堅実なマネジメントに徹している。
新人ながらYouTubeなどで人気が先行しインスタグラムのフォロワーは5万人以上。ファッションにこだわり髪を金色に染め、石が入ったストーンネイルを施しており「美容も好きなので稼いでいろいろやりたい」と興味は尽きない。
ツアー生活を乗り切るため食事には気を使う。前夜も大好物の焼き肉を食べたい衝動に駆られたが、トレーナーに止められ、泣く泣く肉野菜炒めに変更。自らを「欲の塊」と表現する都は「食もゴルフも欲を抑えている」と笑わせて「トップ10に入ったら、お気に入りの焼き肉屋さんに行きたい」と自分へのご褒美を決めてしまった。日本人ルーキーがこの大会で優勝すれば初の快挙だが、そんな重圧も恐らく感じることはないはずだ。
◇都 玲華(みやこ・れいか)2004年(平16)2月18日生まれ、徳島市出身の21歳。8歳の時に父・英樹さん(54)の影響でゴルフを始める。徳島・生光学園高卒。24年4月の下部ツアー大王海運レディースで史上6人目のアマチュア優勝。同年11月のプロテストで4回目の挑戦で合格。得意クラブはショートアイアン。平均飛距離250ヤード。ベストスコア65。1メートル67、60キロ。