【陸上】久保凛 母の日に号泣2位「花束持って帰りたかった」世界選手権参加標準突破ならず
2025年5月11日(日)14時25分 スポーツニッポン
◇陸上・木南道孝記念(2025年5月11日 大阪市・ヤンマースタジアム長居)
女子800メートルがタイム決勝で行われ、日本記録保持者の久保凛(17=東大阪大敬愛高)は3組に登場し、2分2秒29(速報値)をマークして2位だった。9月に東京で開催される世界選手権の参加標準記録(1分59秒00)には届かなかった。
昨季は日本選手権で初優勝を飾るも、パリ五輪の参加標準記録は突破できず大舞台に立つことはできなかった。その後は早い段階から自国開催の世界選手権出場をターゲットに据え、冬季からトレーニングを重ねてきた。
高校3年生となり、5月3日の静岡国際を2分0秒28で制し、世界選手権の開催国枠エントリー設定記録2分0秒99を突破。自身の持つ日本記録1分59秒93に次ぐ自身2番目の好タイムとなった。ただ、参加標準記録クリアとはならず「悔しい結果になった」と素直には喜べなかった。
今季のGP3戦目となった木南記念。以前から「標準記録は静岡や木南で切りたい」と話してきた。この日は、東大阪大敬愛高陸上部の長距離部門の仲間が駆けつけ、スタンドからの声援も力に走り抜けた。
ただ、自身のタイムに納得できなかったのか、レース後は取材エリアに向かう通路で号泣した。1周目はトップだったものの、残り250メートル付近で外国人選手に抜かれた久保は、「2周目で足に余裕がなかった。上げられず、そのままズルズル下がってしまった。地元でたくさんの応援が来てくれて、その応援に応えたかった。情けなかった」と涙を浮かべて振り返った。
また、この日は「母の日」だったこともあり、「(優勝者に渡される)花束を持って帰りたかった」と言葉を絞り出した。