交代枠「3→5」は追い風? 欧州4大リーグで途中出場選手の得点率が最も高いクラブ上位10傑

2020年5月15日(金)18時19分 サッカーキング

[写真]=Getty Images

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 ブンデスリーガは14日、1試合の交代人数を最大5人まで認めることを正式に決定した。FIFA(国際サッカー連盟)が国際サッカー評議会(IFAB)に要望し、発表された期間限定のルールを導入するのは、世界の主要リーグで初めてのこと。16日から再開するリーグ戦で適用される。

 交代枠の拡大は、リーグ再開後の過密日程で選手をケガのリスクから守る狙いがある。ただブンデスリーガの発表では、交代回数はこれまで通りハーフタイムを含む計3回に限られ、同時に交代するのは最大2名が望ましいとされている。それでも交代枠が3人から5人に増えることで、途中出場の選手が結果に与える影響は大きくなるだろう。プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラ、セリエAなどでも、再開に向けて同様の措置が取られることが予想され、今後は“スーパーサブ”の重要性が増すと考えられる。

 では、途中出場選手の得点比率が最も大きいクラブはどこなのか。移籍情報サイト『transfermarkt』を参照し、欧州4大リーグに在籍する全78クラブの数値を比較してみた。トップ10を以下、ランキング形式で紹介する。

 なお調査の結果、今季ここまでの全試合で3枚の交代枠を使い切っているのは、ユヴェントスやマジョルカなど15クラブ。最も交代数が少なかったのはバーンリーで、1試合平均2人だった。また途中出場の選手による得点数が“ゼロ”だったのは、SPAL(イタリア)とブレーメン(ドイツ)の2クラブだけだった。

※情報はすべて5月14日時点のもの
[写真]=Getty Images

10位 レバンテ(スペイン) 18.8%

チーム総得点:32ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール

 チーム得点王のFWロジェール・マルティや、レアル・マドリードからレンタル中のFWボルハ・マジョラルら5名が途中出場からゴールを挙げている。総得点(32)はリーグ11位だが、途中出場選手の得点数(6)は4番目に多い。今季ここまで10勝を挙げているが、うち3勝は途中出場選手のゴールが決勝点となったものである。

9位 アトレティコ・マドリード(スペイン) 19.4%

チーム総得点:31ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール

 途中出場選手の得点率は20%に達するほどで、その割合はレアル・マドリード(16.3%)やバルセロナ(12.7%)を大きく上回る。ディエゴ・シメオネ監督の采配が当たっていると言えるが、総得点はリーガ・エスパニョーラで下から数えた方が早く、やはりチーム全体の得点力不足が目立つ印象だ。ちなみに途中出場からの得点数が最も多いのはMFビトーロで、ここまで2ゴールを挙げている。

7位タイ アタランタ(イタリア) 20%

チーム総得点:70ゴール
途中出場選手の得点数:14ゴール

 今季ここまで、欧州4大リーグではバイエルン(73ゴール)に次ぐ70ゴールを挙げているアタランタ。途中出場選手による得点数(14)は唯一の2桁を記録し、うち半数をFWルイス・ムリエルが叩き出している。セリエA最強の“ジョーカー”を擁する彼らは、交代枠の増加が認められれば、さらなる躍進を果たすかもしれない。

7位タイ シェフィールド・U(イングランド) 20%

チーム総得点:30ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール

 プレミアリーグから唯一、トップ10にランクインしたのがシェフィールド・Uだ。途中出場選手の得点数(6)は、マンチェスター・Cと並んでリーグトップ。昇格1年目ながら7位と躍進している彼らだが、限られた戦力をフル活用しているクリス・ワイルダー監督の手腕が光る。

6位 レッチェ(イタリア) 20.6%

チーム総得点:34ゴール
途中出場選手の得点数:7ゴール

 レッチェは途中出場選手の得点数(7)がセリエAで4番目に多い。なかでも目立つのがキャプテンを務めるMFマルコ・マンコースで、途中からピッチに立った4試合で2ゴールをマーク。第23節のナポリ戦(3−2)では直接フリーキックを決めて、チームを勝利に導いた。

5位 グラナダ(スペイン) 21.2%

チーム総得点:33ゴール
途中出場選手の得点数:7ゴール

 ここまで戦ったリーグ27試合すべてで3枚の交代枠を使い切っているグラナダ。チーム最多の6ゴールを挙げるFWダルウィン・マチスが、途中出場数(13)の最も多い選手である。途中出場からのゴール数(2)も、FWアントニオ・プエルタスと並ぶチームトップである。

4位 ヘタフェ(スペイン) 24.3%

チーム総得点:37ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール

ヘタフェもここまでのリーグ戦全試合で交代枠を使い切っているチームだ。途中出場選手の得点数は「9」と、リーガ・エスパニョーラではバルセロナとレアル・マドリード(共に8得点)を上回る単独トップ。そのうち8ゴールを記録するのがFWアンヘル・ロドリゲスで、リーグ最強の切り札となっている。今冬にバルセロナへの移籍話が浮上したのも納得のデータだろう。

3位 パルマ(イタリア) 25%

チーム総得点:32ゴール
途中出場選手の得点数:8ゴール

 パルマは、途中出場選手の得点数が総得点の4分の1を占める。チームトップの成績を残しているのは在籍1年目のFWアンドレアス・コルネリウスで、第8節のジェノア戦(5−1)では79分からの出場でハットトリックを達成した。途中出場からの得点数(5)は、アタランタのムリエル(7)に次いでリーグ2番目の多さだ。

2位 ホッフェンハイム(ドイツ) 25.7%

チーム総得点:35ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール

 ホッフェンハイムでも新加入選手たちが躍動。サルギス・アダミヤン、イフラス・ベブー、ユルゲン・ロカディア(今年1月に退団)のFWトリオが途中出場から5ゴールを奪っている。チームトータルではライプツィヒと並んでブンデスリーガ最多の9ゴールを挙げており、ドイツ勢で唯一、途中出場選手による得点率が20%を超えた。リーグ再開後は躍進が期待できそうだ。

1位 ヴェローナ(イタリア) 31%

チーム総得点:29ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール

 欧州4大リーグで途中出場選手による得点率が最も高かったのはヴェローナだ。その割合は唯一の30%超えを記録している。最多の3ゴールを挙げているFWジャンパオロ・パッツィーニをはじめとして、5選手が途中からピッチに立って得点をマーク。第23節のユヴェントス戦(2−1)ではパッツィーニが決勝点を奪うなど、今季から指揮を執るイヴァン・ユリッチ監督の采配が冴えを見せている。

(記事/Footmedia)

サッカーキング

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