横浜M 初降格の危機 クラブワースト6連敗、10戦勝ちなし
2025年5月18日(日)4時51分 スポーツニッポン
◇明治安田J1リーグ第17節 京都3—0横浜M(2025年5月17日 日産ス)
明治安田J1リーグは8試合が行われ、最下位の横浜Mは京都に0—3で敗れ、08年のクラブワースト記録に並ぶ6連敗となった。10戦勝ちなしも08、11年と同じくワーストとなった。
試合後、場内を回ったイレブンがゴール裏に整列して頭を下げると、数千人からブーイングが起こった。3戦連続無得点でクラブ記録に並ぶ6連敗、10試合勝ちなし…。ここまで温かい声援でチームを支えてきたサポーターも我慢の限界に達していた。
MF喜田主将は「ブーイングは当たり前。悔しい思いしかさせていない。次の試合で来る人が誰もいなくても、僕らは何も言えない」とこぼした。収まらない一部サポーターはそのまま客席に居残り、クラブ側も対応を迫られた。中山明宏社長や西野努スポーティングダイレクターが「大事と思っているのは目の前の勝ち点を一つでも拾うこと」などと決意を語ったが、怒号の嵐。サポーターからは「ファンもクラブも一緒になって乗り越えないとマジで(J2に)落ちる」と厳しい言葉を浴びせられた。クラブのウェブサイトに社長名義で声明も発表して低迷を謝罪したが、特効薬は見つからない。
この日は4試合ぶりに先発したFWマテウスを軸に好機を重ねる場面もあったが、決定力を欠いて零敗を喫した。守備再建を掲げたホーランド前監督解任から、暫定指揮を経て正式にキスノーボ監督体制になってJ1で3試合目。アタッキングフットボール再構築に向けた道を模索しているが、試合後に指揮官自ら「全体的に練習という練習ができていない。このタイトなスケジュールの中で難しさがある」と漏らした。
FW遠野は「戦術も戦う部分も全部が中途半端。サッカーをやる以前の問題。一人一人が球際や切り替え、ハードワークを僕自身も含めて勝ち負け以前に示さないと」と自己批判も込めて声を絞り出した。93年のJリーグ創設から降格が一度もないのは横浜Mと鹿島だけ。名門クラブの迷走が止まらない。