「タイムリー欠乏症」巨人、71イニングぶり中山礼都が1点もぎとる…中日・高橋宏斗との「同窓生」対決で

2025年5月18日(日)6時0分 読売新聞

力投する先発のグリフィン

 巨人1−0中日(セ・リーグ=17日)——巨人が5カードぶりの勝ち越し。二回に中山の適時打で1点を先取、3投手の継投で逃げ切った。グリフィンは3連勝。中日は散発3安打で高橋宏を援護できず。

 「タイムリー欠乏症」——。巨人の阿部監督がこう表現するほど好機で凡退を繰り返していた打線が、やっとつながった。7日の阪神戦以来、実に71イニングぶりの適時打で唯一の得点をもたらしたのは、2週間ぶりにスタメンに戻ってきた中山だった。

 敵失が絡んだ二回無死一、二塁。打席の中山は、愛知・中京大中京高でチームメートだった高橋宏を鋭い眼光で見つめた。バントのサインが1ボールとなって強攻策に。「どんどん振っていこうと決めていた」。2球目、152キロの速球を振り抜くと、打球は二遊間を抜け、先取点が生まれた。

 高橋宏とは、プロ5年目を迎えた今でもオフになれば食事を共にする。中日のエースとなり、今や日本代表にも名を連ねる右腕は、「常に刺激をくれる特別な存在」だ。一方、自身は一軍定着を目指すまっただ中。「試合に入れば(他の投手と)変わらない」と集中力を研ぎ澄まし、今季の初対決を制した。

 今月に入り、同学年の秋広がトレードでソフトバンクへ移った。2学年上の増田陸は限られたチャンスをつかみつつある。自身は開幕前に三塁のレギュラー奪取を期待されていながら、結果を残せずに、二軍落ちを味わった。その間に、新加入のリチャードが三塁で起用された。お立ち台で口にした「二度とあんな思いをしたくない」という言葉の裏には危機感がにじむ。

 岡本不在のチームは若手の台頭を待っている。「もちろん今日の結果で満足しているわけじゃない。こういう一打を続けて貢献できるように」と中山は言う。「やっぱり、あいつはいいバッターでしたね」。高橋宏が高校時代からよく知る潜在力を開花させ、居場所をつかみたい。(財津翔)

巨人・阿部監督「先制点が取れたので、そこに尽きる。そう簡単には打てないんだけど、(先制打の中山は)たいしたものだよ。(久々の適時打となり)いい突破口になった」

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