村上宗隆と山田哲人の共通点とは?元ヤクルト戦士が感じた「一流のマインド」

2023年5月21日(日)12時0分 ココカラネクスト

上田氏は村上(右)と山田(左)の共通点を「いい意味でワガママ」だと語る(C)Getty Images

 令和の三冠王の代名詞、「確信歩き」が戻ってきた。ヤクルトの村上宗隆は4月終了時点で打率・157と不振を極めていたが、5月13日の中日戦では今季初の1試合2ホーマーを放つなど、打棒にも表情にも勢いが戻ってきている。

 そんな村上について、入団当時から兄貴分として公私ともに親交の深い元ヤクルトの上田剛史さんは「WBCで相当な体力と気力を使っていたでしょうけど、実力は間違いないので、心と身体の疲れがとれたら普通に活躍できる」と断言。上田さんにヤクルト3連覇の鍵を聞いた。

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 期待値が高いからこそ、プレッシャーも批判の声も大きくなる。村上の入団1年目オフから「チーム青木」として自主トレを共にする仲である上田さんは、逆境に屈しない村上の精神的な強さをこう話す。

「村上は物怖じしないし、怒られたりしても心折れずに食らいついていく強さがありますね。負けず嫌いなところとか、自分の意思を曲げないところとか、周りの目を気にせずいい意味で我が道を突き進む。もちろん、礼儀とかはちゃんとしていますけど、僕はやっぱり野球に情とか優しさとかはあまりいらないと思っていて。彼もそれをすごくわかっていて、自分が成功するために、すごい選手になるために、いらないものは省くと言った感じですね」

 村上はプロ2年目に36本塁打を放つなど、才能を一気に開花。村上のストイックさ、芯の強さを物語るこんなエピソードを披露してくれた。

「村上は1年目のオフに青木(宣親)さんの自主トレに参加して、最初は身体がすごく固くて、青木さんに言われてヨガをトレーニングに取り入れたんですけど、それがすごく地味にキツくてシンドイんですよ。だけど村上はそのトレーニングを黙々と続けて、結果、身体が一気に変わりましたからね。自分に必要なものを見極めて、それを続けられるってすごい力だと思います。そういう点では山田(哲人)も共通していますよね」

 山田哲人と村上宗隆、球界を代表する二人の共通点をこう続ける。

「二人に共通しているのは、いい意味でワガママということですね。ちゃんと自分の軸があって、違うものは省いていく。しかも二人がすごいのは、活躍してからそうなるんじゃなくて、活躍する前から、入団してきた時からそういう芯がありました。二人とも素質は元々すごいものがありますが、その上で入った球団とか先輩とか、そういうことが全ていい方向にマッチして、それを彼らが上手く受け止めて自分のものにしていきました」

 山田はヤクルト残留を決めた2021年シーズンから青木に代わってキャプテンを務めている。入団時から山田を知る上田さんは、その変化に驚いたという。

「キャプテンになって山田はめちゃくちゃ変わりましたね。自分の中で何かを変えなきゃいけないという思いでキャプテンを志願したんだと思います。山田自身思うような成績は出せていませんでしたけど、キャプテンになって2連覇して、彼が涙を流しているところを初めて見て驚いたし、こちらまでウルっときました。それくらいプレッシャーがかかっていて、重圧を感じていたんだろうなって思いました。山田はずっとヤクルトを背負ってきたけれど、村上の存在でだいぶ肩の荷が降りたと思います」

 青木、山田、村上と各世代でスター選手を擁するヤクルト。3連覇に向けて、上田さんが注目する選手は?

「山田の復活には期待したいですね。山田にしかわからない苦しみはあると思うけれど、それを打破して欲しいです。山田も村上もWBCがあったり、プレッシャーがどんどん大きくなってたりで大変なシーズンですけど、プレッシャーを跳ね返して活躍する姿を楽しみにしています」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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