ドジャース・山本由伸 7回1安打零封!メジャー自己最多110球、チームの連敗4で止める

2025年5月22日(木)1時30分 スポーツニッポン

 ◇ナ・リーグ ドジャース4—3ダイヤモンドバックス(2025年5月20日 ロサンゼルス)

 君こそエースだ!ドジャースの山本由伸投手(26)が20日(日本時間21日)、ダイヤモンドバックス戦でメジャー自己最多110球を投げ、7回1安打無失点、9奪三振でチームの連敗を4で止めた。救援陣が追い付かれ白星は消えたが、延長10回の逆転サヨナラ勝利を呼び込む快投。投手陣に故障者続出で苦しむチームの窮地を救った。

 マウンド上で遊撃手ベッツらに声をかけられ、山本は笑っていた。「いい意味でリラックスできるように声をかけてくれた」。1—0の7回2死一、三塁。先頭に初安打を許し、2死三塁から四球を与えた。球数は104球に達していたが、ベンチは動かない。信頼の表れだった。

 「四球を出した後、監督の方を見たら、出てきてなかった。最後の打者に思いっきり向かっていけた」。左打者のスミスをカットボールで空振り三振に打ち取ると、左回りに1回転して雄叫び。5万1932人の大観衆から「ヨシ」コールが鳴り響いた。前々回8日の登板で5失点したダイヤモンドバックス打線を圧倒した。

 5試合続けて失点中と、チームの鬼門になっていた初回を3者凡退として波に乗った。カーブを今季最多28・2%(31球)投げるなど変幻自在に6回まで無安打投球。防御率1・86は、メッツ・千賀の1・43に次ぎ堂々のリーグ2位。バックネット裏ではサッカー元日本代表主将でロサンゼルス・ギャラクシー所属の吉田麻也が観戦する中、オリックス時代に2度達成したノーヒッターを期待させる快投劇だった。

 9回に守護神スコットが同点ソロを被弾して今季6勝目こそ逃したが、この日の主役は山本だった。1点を追う延長10回無死二塁で大谷が敬遠され、同点に追い付いた後はマンシーの中犠飛で逆転サヨナラのホームを駆け抜けた。大谷は試合後、インスタグラムで山本の7回の雄叫び画像と「山本に似ている」と話題の子ライオンの画像を連続で並べて投稿して祝福した。試合前に「彼(山本)は間違いなくエース」と語っていたデーブ・ロバーツ監督も「(7回は続投が)ベストの選択肢。ファンタスティックだった」と賛辞を惜しまなかった。

 この日はメキシコの文化などを称える「メキシカン・ヘリテージ・ナイト」で、球団SNSは大谷や山本が覆面レスラーに変身した姿を公開。試合前はグラウンドでルチャリブレ(メキシカンスタイルのプロレス)が開催され陽気な雰囲気に包まれ、山本もそのお祭りムードに乗った。

(IL14人全てが投手/) 地区首位だが、負傷者リストに入っている14人全てが投手という緊急事態。「僕も立ち上がりはうまくいかないことが凄く多い。今日はうまくいって良かった」。背番号18を背負う謙虚なエースがその屋台骨を支える。(奥田 秀樹通信員)

 ▼ドジャース・スコット(1—0の9回から登板し1回2/3を2被弾含む4安打3失点)ヤマの投球は本当に素晴らしかったが、私は甘い球を投げすぎた。感触自体は悪くない。調子も球の切れも良い。

 ▼ドジャース・マンシー(山本の快投に)驚きはしなかった。これは彼が今年ずっとやってきた姿。準備の仕方や登板ごとの取り組み、全てにおいて素晴らしい。

スポーツニッポン

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