大谷 25日に実戦形式での登板決定 打者との対戦は640日ぶり 「打者・大谷」として遠征には参加
2025年5月23日(金)1時30分 スポーツニッポン
ドジャースの大谷翔平投手(30)が24日(日本時間25日)にニューヨークで行われるメッツ戦前に、23年9月の右肘手術後初のライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板することが分かった。21日(同22日)、球団関係者が明かした。打者との対戦は23年8月23日のレッズ戦以来、640日ぶり。球宴以降の後半戦からの投手復帰へ向け、大きな一歩を踏み出す。
次はブルペンではない。大谷はマウンドからの景色を感じることになる。21日の本拠地ダイヤモンドバックス戦前に右肘手術後初めてブルペンでスライダーを解禁するなど計21球を投じ、デーブ・ロバーツ監督は「(メッツと対戦する)土曜日(24日=日本時間25日)のシティ・フィールドで少しステップアップした内容になるかもしれない」と発言。その後、別の球団関係者が24日に大谷がライブBPに登板することを明かした。
「投手・大谷」にとって、大きなステップアップとなる。打者と対戦するのは右肘内側側副じん帯損傷が判明した23年8月23日のレッズ戦以来、640日ぶり。守る野手は置かないが、実際にスイングを仕掛ける打者に対して実戦を意識しながら投げることで自然と強度が上がる。何より打者の反応を感じ、現状を把握することができるようになる。
「打者・大谷」として遠征に参加しない選択肢はなく、敵地でのライブBP実施は二刀流ならではの調整と言える。ロサンゼルスから車で40分ほどの傘下1Aランチョクカモンガの選手が参加できる本拠地と違い、24日のシティ・フィールドではラッシング、金慧成(キム・ヘソン)ら実戦打席の少ない選手が対戦相手を務めることが予想される。
同じ関係者によれば、投手復帰時期は7月18日(日本時間19日)以降の後半戦で、マイナー登板を経ずに複数回のライブBPのみでメジャー復帰する予定も変わらない。
地区首位のチームは負傷者リストに入っている14人全てが投手という緊急事態ながら、球団は大谷の故障の再発防止とベストパフォーマンス発揮が最優先。登板試合前の投手調整は既に加入1年目の昨季から確立されているが、今季開幕直後には大谷も「ライブBPも入ってきたらペースが変わったりするので、そこは臨機応変に対応したい」と慎重な姿勢を示していた。
「投手・大谷」はワールドシリーズ(WS)連覇への重要なピース。昨秋そのWSを制した思い出深いニューヨークで新たなフェーズに入る。