ソフトバンク・柳町 びっくり劇的決勝弾「マジで、まさかでした」慶応ボーイ・正木、広瀬隆に勇気与えた

2025年5月23日(金)6時0分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ ソフトバンク4−3日本ハム(2025年5月22日 エスコンF)

 ソフトバンクの柳町達外野手(28)が22日、首位・日本ハム戦で決勝アーチを放った。3—3の延長11回に右越え3号ソロ。5番に定着中の男が鮮やかな一振りで白星をもたらした。野村勇内野手(28)の初回先頭打者弾、周東佑京内野手(29)の5回の勝ち越しタイムリーで主導権を握るも相手の粘りでもつれた試合を制した。チームは6カード連続の勝ち越しを決め、再び貯金を1とした。

 柳町はベンチに戻ると深呼吸を続けた。一振りで仕留めた興奮を収めていた。この日の初安打が劇的な決勝アーチとなった。

 「マジで、まさかでした。カウントが有利だったんで、思い切っていったろうと。打球はどこ、あれ、どこ?と思ったら入っていましたね」

 3—3の延長11回1死、7試合連続で5番に入った男の5打席目だった。日本ハムの6番手・池田と対峙(たいじ)。目を見開いてカウント3—1からの148キロ内角直球をフルスイング。打球は右翼フェンスを越えて相手ブルペンで弾んだ。ダイヤモンドを笑顔で一周し、仲間とのハイタッチを繰り返す。4月27日の楽天戦以来の3号ソロでチームは接戦をものにした。

 右翼の守備でもチームを救った。3—2の5回2死で石井の強烈な右中間への打球を激走しながら好捕。先発の前田純を助け、さわやかにグラブタッチした。「何とか捕れてよかった」。バットの勝負強さに加えて堅守と実に頼もしかった。

 慶応、慶大で活躍した「慶応ボーイ」。正木、広瀬隆と後輩は故障離脱と再調整で現在1軍は柳町だけになった。慶応3兄弟の長男坊は気遣いの人でもある。左肩を手術した正木には「まずは焦らずに治すこと」と伝え、2軍で再調整中の広瀬隆には「性格のいい、かわいいやつですが課題はある。しっかりやってほしいです」と思いやる。

 22、23年は0本塁打だったが、昨季4本塁打で今季は早くも3本目。パワーが付いて飛距離も増した。体脂肪が少なく筋肉量が多いタイプ。重要視するストレッチに加え、ウエートトレーニングにも励んできた成果が出ている。

 首位チームを相手に競り勝ち、小久保監督は両手で珍しくガッツポーズした。「今日はええ試合やったんでね。よく投げて、タツル(柳町)がよう打ったんでね」。6カード連続の勝ち越しを決め、再び貯金1。殊勲の柳町は「継続していきたい」と力強く言った。

(井上 満夫)

スポーツニッポン

「ソフトバンク」をもっと詳しく

「ソフトバンク」のニュース

「ソフトバンク」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ