阪神・藤川監督 最後の1球「納得いかない」井上監督の抗議「最後の結果がつながるふうに見えてしまう」
2025年5月25日(日)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神4—5中日(2025年5月24日 バンテリンD)
阪神・藤川監督が“疑惑の判定”を憤った。中野が見逃し三振に倒れてゲームセット。内角への際どいボールがストライクと判定されたのは、同じ最終回にあった中日・井上監督の抗議によって忖度(そんたく)が生まれたからではないか。虎陣営にそう思わせた審判団の対応に、慎重に言葉を選んで苦言を呈した。
「先頭の渡辺のところで井上監督が抗議された。ストライクボールの抗議は禁止。それがあった上で中野への1球は、正直納得がいかない。タイガースサイドからは、抗議と最後の結果がつながるふうに見えてしまう。そこは改善の余地があるんじゃないかと」
元凶は、先頭の代打・渡辺が四球を選んだ1球。球審を務めた小林和公審判員の右手が上がりかけたことでベンチを出た井上監督は、一連のやりとりについて「手を上げたように見えた。ストライクと思ったと伝えただけ。判定がアカンと言うつもりはない」と説明した。
2点差を1点差に追い上げた猛虎の最後の反撃は、ジャッジを巡る後味が悪い形で幕を閉じた。ただし、試合を振り返れば、2つの泣きどころが露呈した。
前川が22日に降格してから、左翼は日替わり起用でうまくハマらない。島田、豊田に続き、この日入った高寺も無安打に終わった。連日のレフト不発が、打線のつながりを欠く一因をつくっている。
もう一つは救援陣。桐敷が故障で不在の上、2連投中の岩崎、石井を投入しにくい状況だった。同点の6回から入った継投策は、岩貞が2イニングを抑えたものの、8回に新人・工藤がつかまった。中日戦の連勝は3でストップ。4勝5敗で同一リーグでは唯一負け越している。(倉世古 洋平)
▽公認野球規則8・02 審判員の裁定
(a)【原注】ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる。