【平和島ボート G2モーターボート大賞】佐々木完太 鮮やかな捲り差しで特別競走2度目の制覇
2025年5月25日(日)19時53分 スポーツニッポン
ボートレース平和島のG2「モーターボート大賞〜G1・G2優出者バトル〜」は25日、最終日12Rで優勝戦が行われ、5号艇の佐々木完太(28=山口)が捲り差して特別競走(G2以上)2度目のVを達成。優勝賞金500万円とSGクラシック(来年3月24〜29日、蒲郡)の出場権を獲得した。2着は新開航、3着は中島孝平で3連単<5><2><4>は7万740円(104番人気)の高配当となった。なお6日間の売り上げは53億2749万8900円で、目標の45億円を大きく上回った。
「外から奇跡を起こしたい」。5日目の準優勝戦後に語った佐々木の言葉が現実となった。優勝戦はカドから攻める中島に対し、インの長田頼宗がやや抵抗。5コースの佐々木が絶好のチャンスをモノにして3連単7万740円の高配当を提供した。
「今節はエンジンが出ていなかった。何をやっても良くならないので、控室でゆっくり過ごしていました」
プレッシャーとは無縁のシチュエーションが鮮やかなハンドルさばきにつながった。ただし、機力は劣勢。1マークを抜け出してからは必死だ。「後ろばかり見て走った。3周がめっちゃ長かった」と振り返り、ポーカーフェースの佐々木がこの時ばかりは最高の笑顔で表彰台に立った。
今シリーズは1着なしの優勝戦進出。「展開で着が獲れていたので運を味方にと思って走ってきた」。優勝を目指すには物足りないパワーを見事、克服した。
特別レースは2022年5月23日の大村モーターボート誕生祭以来3年ぶり2度目の優勝。権利を得た翌年の平和島クラシックでSG水神祭を果たし、将来有望な若手と期待されたが、頂点を目指すには実力不足だった。
「記念を走らせてもらっても予選落ちばかりで自信をなくしていた。この優勝をきっかけに、今後記念の斡旋が入った時に戦えるよう、一から頑張って努力します」
力強い口調でそう語った佐々木。来年のクラシック権利で再度つかんだサクセスロード。今度こそは上のステージへ駆け上がる。
◇佐々木 完太(ささき・かんた)1996年(平8)5月29日生まれ、山口県出身の28歳。山口支部所属の120期生として2017年5月2日の徳山でデビュー。22年4月22日の浜名湖で初優勝。通算1710走360勝、優勝11回。同期は馬野耀、前田篤哉、井本昌也ら。1メートル62。血液型O。