大の里の心技体 【心】勝負師の“こだわり” 【技】増えた引き出し 【体】基礎欠かさず

2025年5月27日(火)4時30分 スポーツニッポン

 【「唯一無二」の新横綱 大の里(中)】横綱には「心・技・体」すべての充実が求められている。大の里の3要素について分析した。

 (1)心 「人並みに験は担ぎます」。場所中は勝負師らしく“こだわり”を持つ。負けるまでは同じ化粧まわし、浴衣を使用。準備運動もルーティン化し平常心を保ち土俵に向かう。二所ノ関部屋は茨城県阿見町にあり、全45部屋で国技館から一番遠い。移動には1時間かかるが「全然苦にならない。むしろ場所入りの時間でじっくり気持ちをつくることができている。地方よりも東京場所は得意です」。ホーム感覚で臨める東京場所は入幕後5場所で3度優勝した。

 (2)技 右を差して一気に出る速攻が代名詞。相手のマークがきつくなるなか「相手の上をいく立ち合い、攻めが必要」との師匠の指導で引き出しの数も増やした。昨年秋場所前の師匠との三番稽古で左おっつけを体得し大関獲りに成功。今年春場所は本割での敗戦から右上手を引く作戦を決断し、決定戦で高安にリベンジした。「(夏場所は)右と左の使い方が完璧に近く、相手をコントロールできた」と成長を感じ取っている。

 (3)体 基礎運動を重視する二所ノ関部屋で、師匠が現役時代から重要視した「腰割り」(両脚を大きく開き、爪先を外に向けて、腰を落とす)や、四股、すり足などを入念に1時間ほど継続する。相撲を取らない時でも基礎だけは欠かさない。「プロの体づくり」を目指し腰高も徐々に解消。「(夏場所は)後半は疲れもあったが、下半身はどっしりしていた」と成果を口にした。(特別取材班)

スポーツニッポン

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