チェルシー、ベティスに逆転勝利でECL優勝! 史上初のUEFA主要4大タイトル制覇を達成
2025年5月29日(木)5時55分 サッカーキング
ECL制覇を達成したチェルシー [写真]=Getty Images
今季で創設4年目を迎えたECLの王者が今夜決定する。プレミアリーグを20勝9分け9敗の勝ち点「69」で終え、4位フィニッシュを果たしたチェルシー。これまでチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)、UEFAカップウィナーズカップ(1999年に廃止)をいずれも2度ずつ制している同クラブは、ECLのタイトルを獲得するとUEFA(欧州サッカー連盟)主催の主要4大大会すべてで優勝した初のクラブとなる。対するベティスは、ラ・リーガを勝ち点「60」の6位でフィニッシュ。初の欧州大会制覇を目指すなか、直近の公式戦5試合未勝利と調子を落としながらECL決勝を迎えた。
試合は立ち上がりの9分にベティスがスコアを動かす。パブロ・フォルナルスによる相手陣内でのインターセプトからショートカウンターに転じ、こぼれ球を拾ったイスコが細かいタッチでバイタルエリアに侵入。複数のマーカーを引きつけながらノールックで左脇のアブデ・エザルズリにラストパスを送ると、左足に持ち替えてグラウンダーのシュートを放つ。ボールはゴール右下に吸い込まれ、ベティスが幸先よく先制した。
攻勢を強めるベティスは、13分にもチェルシーのゴールを脅かす。モイセス・カイセドのパスをアントニーがカット。テンポ良く繋ぎながら攻撃に移行し、センターバックのマルク・バルトラがセドリック・バカンブにボールを預けて前線のスペースへと駆け上がる。果敢に攻め上がりつつ、リターンのパスを遠い位置から右足で一振り。ダイレクトで狙ったミドルシュートは枠を捉えたが、GKフィリップ・ヨルゲンセンのセーブによって防がれた。
21分にはP・フォルナルスが中盤からパスを出し、ジョニー・カルドーゾが相手のMFとDFのライン間でボールを引き出す。前を向いて左サイドに展開すると、アブデがマロ・ギュストを突破してペナルティエリア内に入り込む。カバーに入ったカイセドのスライディングを冷静に見極め、深いカットインからマイナスの折り返しを供給。最後はフリーで待ち受けるカルドーゾがシュートを放ったものの、ボールはブノワ・バディアシルにディフレクトして枠を外れた。
ビハインドを背負ったチェルシーも、65分にエンソ・フェルナンデスが同点弾を挙げる。ポゼッションでベティスを押し込みつつ、ボールを受けに降りてきたコール・パーマーへとトレヴォ・チャロバーが縦パス。巧みな個人技を見せながら右サイドに持ち運び、浅いエリアから左足でインスイングのクロスを送る。絶妙なボールにエンソ・フェルナンデスが飛び込むと、叩きつけたヘディングは見事ゴールイン。ゲームは振り出しに戻された。
さらに直後の70分、またも相手をハーフコートに押し込みながらチャロバーが右サイドのノニ・マドゥエケに配球。パーマーが斜めに流れて縦パスを受け、対峙するヘスス・ロドリゲスを1対1の局面に。華麗なテクニックを披露してボックス内に入り込み、右足でニアへ鋭いクロスを蹴り入れる。走り込んできたN・ジャクソンが頭で合わせ、チェルシーが貴重な逆転ゴールをゲット。わずか5分間でスコアをひっくり返した。
その後、チェルシーは83分に途中出場のジェイドン・サンチョがコントロールショットを沈めて追加点をマーク。後半アディショナルタイムにはカイセドが勝負を決める4点目を奪う。結局、そのまま試合は4−1で終了し、チェルシーが勝利。ECL制覇を達成した。
【スコア】
ベティス 1−4 チェルシー
【得点者】
1−0 9分 アブデ・エザルズリ(ベティス)
1−1 65分 エンソ・フェルナンデス(チェルシー)
1−2 70分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)
1−3 83分 ジェイドン・サンチョ(チェルシー)
1−4 90+1分 モイセス・カイセド(チェルシー)
【スターティングメンバー】
◼︎ベティス(4−2−3−1)
GK:アドリアン
DF:ユスフ・サバリ、マルク・バルトラ、ナタン、リカルド・ロドリゲス(HT ロマン・ペロー)
MF:ジョニー・カルドーゾ(85分 ジオヴァニ・ロ・チェルソ)、パブロ・フォルナルス(85分 セルジ・アルティミラ)、アントニー、イスコ、アブデ・エザルズリ(53分 ヘスス・ロドリゲス)
FW:セドリック・バカンブ(72分 アイトール・ルイバル)
◼︎チェルシー(4−2−3−1)
GK:フィリップ・ヨルゲンセン
DF:マロ・ギュスト(HT リース・ジェームズ)、トレヴォ・チャロバー、ブノワ・バディアシル(61分 リーヴァイ・コルウィル)、マルク・ククレジャ
MF:エンソ・フェルナンデス、モイセス・カイセド、ペドロ・ネト(61分 ジェイドン・サンチョ)、コール・パーマー(88分 マルク・グイウ)、ノニ・マドゥエケ
FW:ニコラス・ジャクソン(80分 キアナン・デューズバリー・ホール)