久保建英は「非売品」 古豪ソシエダの会長が隠さなかった日本代表MFを巡る“98億円の思惑”「放出する必要性など一切ない」
2025年5月30日(金)12時14分 ココカラネクスト

今夏の移籍が有力視される久保。しかし、そこにはクラブの事情も絡んでいる。(C)Getty Images
レアル・ソシエダで約3年のキャリアを重ねた久保建英の動静があわただしい。
現地時間5月24日にラ・リーガが最終節を迎えた今季も久保は公式戦52試合で、7ゴール、4アシストを記録。一時はベンチを温める日々もあったが、主力として違いを生み出し続けた。
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そんな23歳はシーズン終了から間もない現地時間5月27日にドイツの大手代理人事務所「Sports360」と契約を締結。各国のスター選手が名を連ねる同事務所との提携によって、今夏の移籍市場でのステップアップに向けた動きが加速している。
すでにアーセナルやリバプール、そして古巣で、契約権利の50%も所有しているレアル・マドリーへの電撃復帰など様々な噂が飛び交っている。その大半はソシエダからの移籍を予測する者が目立っている。
久保を重宝してきたイマノル・アルグアシル監督の退任も決まり、間違いなくクラブは再編期を迎えている。そうした中で「ソシエダ残留」は日本代表MFのキャリアにとって足踏みにもなりかねないが、そこには古豪の思惑が絡み合う。
現地時間5月29日に行われた新体制発足の記者会見に出席したジョキン・アペリバイ会長は、「代理人を代えたとは聞かされていない。今日、もしも、クボと何かしらの話をするとしたら、いつもの代理人に連絡することになる」と明言。その上で、「私たちに彼を移籍させる考えはまったくないし、来季もここにいてくれることを望んでいる」と久保が“非売品”である意向を強調した。
「彼を放出する必要性や考えなど一切ない。我々はクボがソシエダにいることを前提に、話し合いを行なってきた」
また、ブレトスSDも「重要な選手を失うことについては考えていない。むしろ、さらに優れたチームを作ることを考えている」と断言。「(主力を)売却する必要はない、会長もそう言っているし、とにかくヨーロッパの戦いに戻るための、より優れたチームを作り上げることに重きを置いている」と力説した。
こうした編成に携わるクラブ幹部のコメントに重きを置けば、2029年6月までの大型契約を締結済みの久保の退団は容易ではない。ソシエダが新契約締結の際に結んだ契約解除金6000万ユーロ(約98億1000万円)未満での放出を容認しないのは明らかである。実際、地元紙『Dairio Vasco』も「クラブは6000万ユーロ以上の支払いをだけを求める方針である」と報道。あくまで値下げは行わず、高額の売却益を見込んでいく意向が明らかになっている。
6000万ユーロは決して安い金額ではないだけに、支払えるクラブは限られてくる。その中で、代理人を変更した久保はいかなる決断を下すのか。残留の可能性も膨らむ中で、日本代表MFの行く末が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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