今夏J1リーグから海外移籍しそうな選手10選【2023】

2023年6月10日(土)12時30分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

今2023シーズンのJリーグを盛り上げている選手の海外移籍が話題となっている。今夏から新たに複数のJリーガーが海外クラブでの挑戦を始める可能性があるようだ。


アルビレックス新潟の心臓ことMF伊藤涼太郎は、ベルギーのシント=トロイデンへ移籍することが6月5日クラブより公式に発表された。さらに一部では、湘南ベルマーレの点取り屋FW町野修斗もドイツ2部ホルシュタイン・キールへの移籍が報じられている。両者ともに中心選手として活躍を続けていただけに、シーズン途中での移籍はクラブにとって大きな痛手と言えよう。


しかし他クラブにとってもシーズン途中の主力選手の移籍は対岸の火事とは言えない。ここでは、上述の2選手以外で、早ければ今夏にも欧州行きが十分ありうるJ1リーガーたちを10名紹介していく。




ヴィッセル神戸 MF齊藤未月 写真:Getty Images

齊藤未月(ヴィッセル神戸)


現在J1リーグで首位を走るヴィッセル神戸。FW大迫勇也、FW武藤嘉紀ら元日本代表が牽引する攻撃陣に目が行きがちだが、好調の要因はリーグトップの失点の少なさを誇る守備にもある。今季その守備で多大な貢献をしているのがMF齊藤未月だ。持ち前の運動量と対人守備の強さで広い範囲をカバーし、ボールを奪いきるアグレッシブな守備は、そのまま強力な攻撃陣を活かすことにもつながっている。


2021年海外クラブでの経験があり(ロシア1部ルビン・カザン)昨年Jリーグに復帰したばかりだが、すぐにでも欧州クラブから声がかかってもおかしくない活躍と言える。一方で、神戸にはMF山口蛍のような齊藤にとって手本となる選手も多い。湘南ベルマーレからのレンタルとなっている現状で、海外から声がかかったときにそのまま移籍するのか、はたまた経験豊富な神戸のベテラン選手たちから学ぶのか、齊藤自身の選択にも注目だ。




名古屋グランパス DF森下龍矢 写真:Getty Images

森下龍矢(名古屋グランパス)


6月シリーズで日本代表に初選出も果たした名古屋グランパスのDF森下龍矢も、海外移籍を十分に視野に入れられる選手と言えよう。クラブではその圧倒的な運動量とスピードを武器に、攻守両面で高い貢献度を誇り、名古屋の堅守とスピード感あふれる攻撃というスタイルを体現する存在となっている。


両サイドを高いレベルでこなせることも大きな魅力の森下は、今季も両サイドで出場機会を得て2ゴール4アシストと、残している数字も申し分ない。世代別の代表経験や2019年ユニバーシアードでの優勝経験があるが、これまでA代表での経験はなく世界的にはまだまだ無名。しかし今回A代表入りも果たし、クラブでの働きも目覚ましいだけに、代表活動をきっかけにオファーがあっても不思議はない。




サンフレッチェ広島 MF川村拓夢 写真:Getty Images

川村拓夢(サンフレッチェ広島)


昨2022シーズンの後半戦から出番を掴み、中盤で躍動したサンフレッチェ広島のMF川村拓夢。今季すでにチームにとって欠かせない存在となっている。さらに6月シリーズを戦う日本代表にも選出され、その成長速度と周囲からの注目度は飛ぶ鳥を落とす勢いだ。


短期間で急速に名を上げた選手なだけに、現状は海外からの注目度が高いとは言えないだろう。だが、J1リーグで見せている豊富な運動量と正確な足元の技術、複数のポジションを高いレベルでこなせる万能タイプであること。加えてゴールに直結する働きぶりを考慮すれば、セルティックやシント=トロイデンなど、近年Jリーグから多くの選手を獲得しているクラブから声がかかる可能性はゼロではない。


浦和レッズ MF伊藤敦樹 写真:Getty Images

伊藤敦樹(浦和レッズ)


5月にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制しアジア王者となった浦和レッズの選手たちには、今夏海外クラブからオファーがある可能性は高い。特にACLではもちろん、J1リーグにおいてもチームを牽引しているMF伊藤敦樹は、取り分け注目度の高い選手ではないだろうか。ルーキーイヤーの2021シーズンから出場機会を得ると、昨2022シーズンからは得点に絡む場面も多く作り、今季もここまで2ゴール1アシストと不動の立ち位置を掴んでいる。


180cmを超える国内でも貴重な大型ボランチであることに加え、正確な足元の技術でスムーズなボール回しを実現させている伊藤。移籍先によっては即戦力としての活躍が期待できるだろう。国際舞台での経験は多いとは言えないが、アジアではその実力を証明済み。カタールで活躍する日本代表DF谷口彰悟(アル・ラーヤン)の例のように、海外クラブからオファーがある可能性は多分にある。




北海道コンサドーレ札幌 MF金子拓郎 写真:Getty Images

金子拓郎(北海道コンサドーレ札幌)


今季ここまで、得点力に関しては首位ヴィッセル神戸を上回る37ゴールを挙げている北海道コンサドーレ札幌。その超攻撃的と呼べるスタイルにおいて、MF金子拓郎の推進力、突破力はもはや欠かせないものと言えよう。4年目にして、得意のドリブルでの突破、カットインからのシュート、ラストパスといったゴールに直結する働きは、もはやJリーグでもトップレベルに達している。


同ポジションにMF堂安律やMF久保建英ら実力者が揃うA代表には、残念ながらここまで無縁の金子。とはいえ、MF三笘薫やMF相馬勇紀らJリーグから飛び立ったドリブラーが海外で活躍する姿を見れば、金子にもまた同様の活躍が期待できることも事実。移籍が実現すれば札幌にとっては大きな痛手となるだろうが、間違いなく海外挑戦しそうなJリーガーの筆頭候補と言えよう。




FC東京 MF松木玖生 写真:Getty Images

松木玖生(FC東京)


昨2022年はルーキーイヤーながらリーグ戦31試合に出場。今季も引き続き多くの出場時間を確保し、まぎれもなくFC東京にとって欠かせない選手の1人となっているMF松木玖生。屈強な外国籍選手に対しても当たり負けしないフィジカル面の強さもさることながら、流れを読んだプレスや飛び出しで攻守両面に存在感を発揮。さらに5月末より行われているU-20ワールドカップにおいては、初戦のセネガル戦で圧巻のミドルシュートを叩き込み日本の勝利に貢献している。


クラブでの安定した活躍や、出場機会の多さからうかがえる指揮官からの信頼度の高さ、加えて世代別とはいえ代表活動における圧巻のパフォーマンス。これらを見れば、より高い場所で活躍する姿を見たくなるのも当然と言えよう。次世代のA代表の中核を担えるポテンシャルを秘めた選手なだけに、今夏のみならずこの先、松木の移籍動向からは目が離せない。




柏レイソル FW細谷真大 写真:Getty Images

細谷真大(柏レイソル)


パリ五輪世代の中心選手とも目される柏レイソルのFW細谷真大も、いつ海外移籍が実現してもおかしくない選手と言えよう。柏は今季開幕から調子が上がらず現在も17位と低迷。長くチームを率いたネルシーニョ監督の退任にまで至るなど、苦しいシーズン序盤を過ごした。しかし細谷個人の活躍を見れば、昨年と遜色なくここまで5ゴールをマーク。得点力不足に悩むチームにあって貴重な得点源として存在感を示している。


高い得点感覚ももちろんだが、細谷の魅力は攻守で見られる速さにある。スピードを生かして背後を取れば、シュートの上手さも相まって得点の可能性は高く、プレスでもボールを持つ後方の選手たちに常にプレッシャーをかけられる。U-22日本代表の欧州遠征など、海外での露出の機会もあったことを踏まえれば、このタイミングで声がかかることも十分に考えられるのではないだろうか。


名古屋グランパス DF藤井陽也 写真:Getty Images

藤井陽也(名古屋グランパス)


昨2022シーズンから定位置を掴み、今季も堅守を誇る名古屋グランパスで3バックの1角を担うDF藤井陽也。187cmという高さはもちろんスピードも大きな武器であり、様々なタイプのアタッカーに対応。正確なパスワークに加え、自らも持ち上がるなど攻守両面でプレー幅が広いのが持ち味だ。さらに今季はミドルシュートでのゴールも挙げ、敗戦濃厚な試合でチームに勝ち点をもたらす勝負強さも見せた。


3月には、キリンチャレンジカップ2023に臨む日本代表にも初選出された藤井。名実ともに日本を代表するディフェンダーとして名乗りを上げただけに、多くの日本人選手が活躍しているベルギーリーグをはじめ、欧州各国リーグから声がかかる可能性は高いと言えるのではないだろうか。




北海道コンサドーレ札幌 DF田中駿汰 写真:Getty Images

田中駿汰(北海道コンサドーレ札幌)


今季ここまで、爆発的な攻撃力を見せている北海道コンサドーレ札幌。当然攻撃においては前線の選手たちが注目されるが、札幌の攻撃においてはセンターバックの選手たちの貢献度も高い。中でもDF田中駿汰は、出し手としても受け手としても最前線で攻撃に絡み、チャンスメイクと得点で貢献している。


大学時代にはE-1選手権2019に臨む日本代表にも選出されデビューを飾っており、プロ入り前から注目されていた選手の1人。すでに26歳となり、昨今Jリーグから海外移籍を果たす選手たちと比較すると海外挑戦にはやや遅いようにも感じられるが、シント=トロイデンへの移籍が決まったMF伊藤涼太郎が25歳であることを踏まえれば、田中にも決してあり得ない話ではない。




アルビレックス新潟 MF三戸舜介 写真:Getty Images

三戸舜介(アルビレックス新潟)


パリ五輪世代を代表する選手の1人、アルビレックス新潟MFの三戸舜介も海外挑戦が予想できる。2021年に当時J2の新潟に加入し、今季がJ1初挑戦にも関わらずここまで高いパフォーマンスを披露。フルタイム出場こそ少ないものの16試合中15試合とほぼ全試合に出場している。左右どちらのサイドもこなし、そのいずれでも見せるスピード感あふれるドリブルが大きな魅力。鋭くも細やかなボールタッチで敵陣を切り裂き、J1のDF陣も簡単には止められないレベルにある。


新潟にとって、伊藤に加えて三戸まで手放すことになれば一気に攻撃陣は手薄になるだろう。また、三戸にとっても仮にオファーがあったとして、オリンピックを翌年に控えるこのタイミングで海外挑戦することはデメリットがあることも確かだ。しかし、J1でも通用している技術の高さや伸びしろたっぷりの年齢を見れば、今夏海外クラブから声がかかっても不思議はない。

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