クラブのチームメイトが激突…EURO2020グループステージで必見の“同僚対決”7試合
2021年6月11日(金)20時28分 サッカーキング
[写真]=Getty Images
■グループA
トルコ代表 vs イタリア代表
<ミラン対決>
トルコ代表:ハカン・チャルハノール
イタリア代表:ジャンルイジ・ドンナルンマ
<ユヴェントス対決>
トルコ代表:メリフ・デミラル
イタリア代表:レオナルド・ボヌッチ
11日に行われる開幕戦では、名門ミランの10番を背負うチャルハノールと、同クラブで正守護神を務めるドンナルンマが激突する。試合会場となるのは、ローマのスタディオ・オリンピコ。イタリアのホームゲームとなるが、チャルハノールは同スタジアムで得点を挙げたことがあり、セットプレーの場面ではドンナルンマとの駆け引きに注目が集まる。
またトルコでは、デミラルがユヴェントスに在籍。チームメイトでイタリア代表のボヌッチとは事前に電話で話し、「コーナーキックの時には徹底的にマークする」と宣言したそうだ。2人の競り合いからも目が離せない。
■グループB
デンマーク代表 vs ベルギー代表
<インテル対決>
デンマーク代表:クリスティアン・エリクセン
ベルギー代表:ロメル・ルカク
<レスター対決>
ベルギー代表:ユーリ・ティーレマンス、ティモシー・カスターニュ、デニス・プラート
デンマーク代表:カスパー・シュマイケル
グループステージ第2戦のデンマーク対ベルギーでは、今季、セリエA王者に輝いたインテルのチームメイト同士が激突する。エリクセンにしても、ルカクにしても、10代の頃から代表選手として活躍。互いに攻撃のキーマンであり、彼らの出来が勝敗を左右すると言っても過言ではない。エリクセンにとっては、トッテナム時代の同僚であるヤン・ヴェルトンゲンやトビー・アルデルヴァイレルトとも対戦する。徹底した包囲網をかいくぐって、得点を演出できるか要注目だ。
また、この試合ではレスターに所属する4選手が同時にピッチに立つ可能性がある。なかでも守護神のシュマイケルと「レスターの頭脳」とも言われるティーレマンスの対決は見ものだ。得意のミドルシュートでティーレマンスがゴールをこじ開けるのか、あるいはシュマイケルがベルギーの前に立ちはだかるのか。ギリギリの攻防を楽しみたい。
■グループD
イングランド代表 vs スコットランド代表
<リヴァプール対決>
イングランド代表:ジョーダン・ヘンダーソン
スコットランド代表:アンドリュー・ロバートソン
<アーセナル対決>
イングランド代表:ブカヨ・サカ
スコットランド代表:キーラン・ティアニー
<マンチェスター・U対決>
イングランド代表:ルーク・ショー、ハリー・マグワイア、マーカス・ラッシュフォード、ディーン・ヘンダーソン
スコットランド代表:スコット・マクトミネイ
グループDの最注目カードは、イングランドとスコットランドによる“英国対決”だろう。両チームにはプレミアリーグでプレーする選手が多く、至る所で同僚同士のマッチアップが実現する可能性がある。
リヴァプールでキャプテンを務めるヘンダーソンとスコットランド代表でキャプテンを務めるロバートソンの主将対決は絶対に見逃せないし、サカとティアニーのレフティー対決も必見。マクトミネイがマンチェスター・Uのチームメイトたちとどんなデュエルを繰り広げるのか、想像しただけもたまらない。ライバル心を燃やす両国だけに、普段のリーグ戦では味わえないビッグファイトが期待できそうだ。
■グループE
スペイン代表 vs スウェーデン代表
<ライプツィヒ対決>
スペイン代表:ダニ・オルモ
スウェーデン代表:エミル・フォルスベリ
バルセロナの下部組織で育ちながら、ディナモ・ザグレブでのプレーを選び、ライプツィヒへ辿り着いたオルモ。母国の名門マルメから、当時まだブンデスリーガ2部で戦っていたライプツィヒの門を叩き、今や10番を背負うまでになったフォルスベリ。若くして海外挑戦をスタートさせ、異国の地で名声をあげた2人がEUROの舞台で相まみえる。
若さと勢いで勝るのは23歳のオルモの方だが、29歳のフォルスベリは代表でも背番号10を背負い、スウェーデンの攻撃を司る。次世代のスター候補生とされるデヤン・クルゼフスキは新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出たため、スペインとの初戦は欠場濃厚。フォルスベリにかかる期待は大きい。両代表ともにアクシデントに見舞われながら迎えるEURO初戦。幸先の良いスタートを切るうえでも、彼らの活躍は欠かせない。
■グループF
フランス代表vsドイツ代表
<チェルシー対決>
フランス代表:オリヴィエ・ジルー、エンゴロ・カンテ、クル・ズマ
ドイツ代表:アントニオ・リュディガー、カイ・ハフェルツ、ティモ・ヴェルナー
直近2大会の“世界王者”が、グループステージの初戦で激突。絶対に見逃せない一戦だろう。ピッチ上には豪華なメンバーが並ぶが、今季のチャンピオンズリーグを制したチェルシーの面々によるマッチアップはファンならずとも楽しめるはずだ。両国は前回大会の準決勝でも対戦し、フランスが2−0で勝利。ドイツがリベンジを果たすには、“ボール狩り”の達人であるカンテを、ハフェルツやヴェルナーらが上回る必要がある。ヨアヒム・レーヴ監督の策にも注目だ。
ポルトガル代表vsドイツ代表
<マンチェスター・C対決>
ドイツ代表:イルカイ・ギュンドアン
ポルトガル代表:ルベン・ディアス、ベルナルド・シウヴァ、ジョアン・カンセロ
第2戦で行われるポルトガル対ドイツでは、“マンチェスター・C対決”が勝利の行方を左右しそうだ。キャリア最高のシーズンを過ごしたギャンドアンを、R・ディアス、B・シウヴァ、カンセロが迎え撃つ。クリスティアーノ・ロナウドという絶対的なエースがいるポルトガルとは対照的に、ドイツは“9番”が不在。だからこそ、神出鬼没なギュンドナンがキーマンになりえるが、ゴール前ではR・ディアスが待ち構える。決勝トーナメント進出を占うであろう大一番で、輝きを放つのはどちらだろうか。
ポルトガル代表vsフランス代表
<マンチェスター・U対決>
ポルトガル代表:ブルーノ・フェルナンデス
フランス代表:ポール・ポグバ
相性の良さを認め合う2人が、敵同士として対戦するのもEUROならではの魅力だろう。グループステージ第3節に予定されているこの試合では、マンチェスター・Uに所属するB・フェルナンデスとポグバの豪華マッチアップが実現する可能性がある。「彼がいるとき、僕は最高のパフォーマンスを発揮できる」。B・フェルナンデスがそう言うように、ポグバは普段“最高のパートナー”となっているが、国の威信をかけた戦いでは“最大の敵”となる。果たして、どんなドラマが待ち受けているだろうか。
(記事/Footmedia)