ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナテッド、モスタートとの複数年契約を更新/RSC

2021年6月18日(金)13時57分 AUTOSPORT web

 フォードとホールデンが鎬(しのぎ)を削るオーストラリア大陸最高峰のツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで、2020年からウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)に加入したチャズ・モスタートが、チームとの“複数年契約”に合意。2022年以降に発効する新契約を結び「ここはまるで我が家のようだし、なぜ家族の元を離れる必要があるんだい?」と語るほど、相互に強固な信頼関係が結ばれていることを強調する契約更改となった。


 現在29歳でWAU在籍2シーズン目を迎えているモスタートは、スーパーカー昇格以降は一貫してフォード陣営のドライバーとして活躍し、ファルコンFG-Xやマスタング・スーパーカーのステアリングを握ってきた。


 また、V8搭載のツーリングカーで戦うかたわら、GT3での耐久イベントやTCRツーリングカーにも意欲的に参戦し、今季のTCRオーストラリアではメルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)の初代アウディRS3 LMSをドライブし、3連勝を含む12戦中5勝を挙げてランキング首位を独走する。


 さらに直近のバサースト12時間では3年連続でBMWに乗った関係性もあり、2020年のデイトナ24時間ではアウグスト・ファーフスらとBMWチームRLLでM8 GTEのシートもシェアし、見事にGTLMクラス優勝も飾っている。


 そんな多彩なドライバーも、2020年のRSCで初めてドライブしたホールデン・コモドアZBには苦戦を強いられ、シーズンを通して未勝利という厳しい状況に追い込まれた。しかし2021年は開幕から予選上位に喰い込むと、シモンズプレイン・レースウェイで開催された第3戦のタスマニア・スーパースプリントで、待望の移籍後初優勝を手にしている。


「ホールデン陣営のトップチームでもあるウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッドと、こうして複数年契約を結ぶことができて光栄だ」と、契約更新の喜びを語ったモスタート。

2020年の移籍初年度は未勝利と苦しむも、今季第3戦のタスマニア・スーパースプリントで待望の初優勝を手にしている
ホールデンでの初勝利に続き、今季はTCRでも活躍を演じ、現在オーストラリア・シリーズでランク首位を独走する
Red Bull Ampol Racing(レッドブル・アンポル・レーシング)として参戦するTriple Eight Race Engineering(トリプルエイト・レースエンジニアリング)は、ダーウィン・トリプルクラウンで“アボリジナルアート”を採り入れたスペシャル・リバリーを採用する


■RSC第6戦では複数のチームがアートカーで参戦


「ライアン(・ウォーキンショー/創業オーナー)や、マイケル(・アンドレッティ)、そしてザク(・ブラウン/マクラーレン・レーシングCEO)とチーム全体が示してくれた信頼に報いたいし、その役割を果たすことに興奮している」と、現在RSCでランキング3位につけるモスタートは続けた。


「昨季はかなり困難な状況下で物事が始まったが、僕らがこの短い期間で一緒に達成できたことを見ると、非常に素晴らしいものだと理解できる。だからこそ、彼らとの将来にワクワクしているし、それが続くことは間違いないだろうね」


「僕個人から言えば、契約更新に向け再署名するのは簡単だった。チームには素晴らしい才能と個性が揃っていて、非常に家族的な雰囲気でもある。そんな居心地の良い我が家から出て行く必要はあるかい?」


 チームの共同オーナーであるライアン・ウォーキンショーも、エース格のモスタートをチームの長期計画に組み込むことこそ、今後の成功のカギになると期待を寄せた。


「まずは、こうしてチャズとの旅を続けることが確認できてうれしいよ。彼は我々の開発とチームとしての道のりに尽力し、一緒に大いなる目標に向け努力を重ねてきた。それこそが、WAUとチャズが共有する成功へのイメージなんだ」と続けたウォーキンショー。


「彼は間違いなくこのカテゴリーのトップドライバーのひとりであり、エースとしてトラック上で戦うだけでなく、チームの文化にも完璧に融合している。今は2021年のシーズンに完全に集中し続けていきたいが、我々が何を達成し続けることができるか、今からとても楽しみだよ」


 また、今週末の6月18〜20日に開催されるRSC第6戦(実質、第5戦)ダーウィン・トリプルクラウンでは、先住民族“アボリジニ”の文化、教育、ライフスキル、自尊心を尊重する意向を示すべく、複数のチームが独創的なアート表現を持つ“アボリジナルアート”を採り入れたスペシャル・リバリーでの参戦を表明している。

ホールデン・コモドアZBのルーフには、地元の先住民族の学生によってデザインされた独特の模様が描かれた
フォードの開発チームであるDick Johnson Racing(ディック・ジョンソン・レーシング/DJR)も、マスタングに“アボリジナルアート”を全面的に採り入れた
Tickford Racing(ティックフォード・レーシング)のキャメロン・ウォーターズは、自らのヘルメットを特別仕様として臨む

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