ホンダ:マルケス、怪我を抱え遠のく上位入賞「決勝の目標は完走することだ」/第8戦オランダGPスプリント

　6月24日、2023年MotoGP第8戦オランダGP MotoGPクラス2日目に予選がオランダのTTサーキット・アッセンで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは17番手、代役のイケル・レクオーナは22番手となった。スプリントレースではマルケスが17位、レクオーナが20位で終えている。また、ジョアン・ミルは第6戦イタリアGPのP2での転倒の際に右手を負傷し、欠場となっている。

　予選前に行われた土曜フリー走行で、マルケスは早々に初日の自己ベストを上回る1分33秒370をマーク。その後の予選Q1では、ウイーク初となる1分32秒台に入れ、1分32秒672で順位を上げる。しかし、終了間際に1コーナーあたりでスロー走行していたエネア・バスティアニーニ（ドゥカティ・レノボ・チーム）に、「完全に自分のミス」によりマルケスが後ろから追突して転倒を喫してしまい、それ以上のタイムアップを図れず、17番グリッドが確定した。

　スプリントレースではフロントにハードタイヤを選択するライダーが多いなか、マルケスはフロント、リヤともにソフトタイヤを選択。スタートで13番手にポジションを上げるが、中盤に差し掛かる頃にはろっ骨の痛みからズルズルと後退してしまう。一時19番手までポジションを下げてしまったが、最後は17位でチェッカーとなった。

　走行を重ねるごとに順調にタイムを更新していたレクオーナは、予選Q1では終盤に初日の自己ベストを0.632秒上回る1分33秒088をマークして22番グリッドを獲得した。スプリントレースではフロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトタイヤを選択。スタートから安定したラップを刻み、後続を10秒以上引き離す走りを見せ、20位でチェッカーを受けた。

　また、アレックス・リンスの代役としてLCRホンダ・カストロールより代役参戦しているステファン・ブラドルは、予選Q1のラストアタックで1分33秒040をマークし、20番グリッドを獲得した。スプリントレースでは、ホンダ勢唯一のフロントにハードタイヤを選択してデータ収集に集中。いくつかの課題を抱えいたようで、最後は22位でチェッカーとなった。

■マルク・マルケス（予選：17番手、スプリントレース：17位）
「今日はとてもよいスタートを切ることができて、1周目にかなりポジションを上げることができたんだ。それからは、少し落ち着いて自分のペースを見つけ、自分の走りに集中した。今日はろっ骨の痛みが思ったよりもひどく、呼吸がしにくく、大胸筋がうまくつかえなかったこともライディングに影響してしまったんだ。明日の目標は完走することだ。今朝、エネア（・バスティアニーニ）に接触したことを謝罪したい。完全に自分のミスだった」

■イケル・レクオーナ（予選：22番手、スプリントレース：20位）
「今日の自分の走りには、とても満足しているし、RC213Vで走るごとによくなっている。予選では金曜日に比べてコンマ7秒ほど速く走ることができたんだ。ほかのHonda勢にどんどん近づいていることもうれしいよ。スプリントでは、スタートはうまくいったけれど、序盤は慎重に走りすぎてしまった。しかし、レースが進むにつれてペースはよくなり、最終ラップにはブラドルをオーバーテイクすることができた。今夜はチームと一緒にいくつかのことをチェックするよ。明日の決勝レースでさらに一歩前進できることを願っている」

■LCRホンダ・カストロール
ステファン・ブラドル（予選：20番手、スプリントレース：22位）
「正直行って、ハッピーな一日ではなかったんだ。ライダーとして、もっといい結果を期待していたんだ。しかし、厳しい一日だった。今日は自分の思い通りにマシンを走らせることができず、レースを終えたときにはかなりフラストレーションがたまっていた。明日の決勝レースは、セットアップを変更し、どうなるか見てみてみたい」