「今まで通りでは上がってこない」今季2度の登録抹消 トリプルスリー男ヤクルト・山田哲人にレジェンドOBからスタイルチェンジが勧められる理由

2023年7月15日(土)6時0分 ココカラネクスト

WBCでは勝負強い打撃も見せた山田(C)Getty Images

 ヤクルトの山田哲人内野手は7月3日に出場選手登録を抹消された。

 7月2日の広島戦(神宮)で6回の守備からベンチに退いていた。山田の抹消は今季2度目。今春のWBCにも侍ジャパンの一員として参加、世界一奪回に貢献していた。

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 シーズンに入ってからは開幕を1軍で迎えたものの、4月13日に下半身のコンディション不良で抹消。同28日に1軍復帰していた。

 今季ここまでの成績は56試合に出場して、打率・234、9本塁打、25打点の成績を残している。

 リーグ3連覇を狙うヤクルトでは主砲の村上宗隆と主将を務める山田の果たす役割が大きいとあって、球界内からも様々な考察の声があがっている。

 現役時代はヤクルト一筋で2000本安打も達成、野球評論家の宮本慎也氏は野球系ユーチューブチャンネル「野球いっかん!」が7月8日までに更新した動画に出演、その中で山田について言及している。

 自身がヘッドコーチを務めたときに山田は選手としても接してきたとあって、以前から気にかけてきた。WBCを経て開幕直後の打撃の状態に関しては「あまり良くないな」と感じていたという。ただその後、走り込みを行ったりして、2度目の抹消前は「打ち方自体は良くなっていた」という。

 一方、トリプルスリー3度の山田の打撃スタイルとしては「基本的には直球に合わせて変化球にも対応できる天才型バッター」とした。

 これまでは天性の才能を生かして実績を積み重ねてきたが、近年は苦しんでいることを踏まえ「でもそろそろ配球を読んだりとか、打つ方向を決めたり、状況を考えて打ってみたりということをやる時期にきている」とスタイル変化の時期を迎えているとした。

 「今まで通りの天才型でやっているとなかなか(状態が)上がってこないんじゃないか」と今年31歳シーズンを迎える山田に対して、加齢と向き合う上でも自身の打撃スタイルを見直す必要性があると説く。

 これは宮本氏自身の経験に基づいた言葉でもあった。

 42歳シーズンで引退を迎えた同氏はキャリアを振り返り「38、9で反応だけで(野球を)できていたかといえば、できていません」とキッパリ。長く現役生活を続けた選手は誰もが、どこかでスタイル変換を迎えているとしながら、山田に対しては現在ファームで調整中とあって、食生活やトレーニングの方法なども点検しながら「今この時期に自分で整理して、こういうスタイルでやっていくと決めたほうがいい」と今後の方向性を固める有意義な時間にしてもらいたいと願っている。

 3度のトリプルスリーに輝き、ソフトバンクと戦った2015年の日本シリーズ第3戦で放った史上初の1試合3打席連続本塁打など、早熟な才能を発揮し、記録にも記憶にも残る選手として球界を代表する選手に成長した山田。背番号「1」はどんな復活劇を歩むのか、ファンも待ち望んでいる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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