制球力が武器の日本ハム・加藤貴之に球界OBがあえて「四球指令」の意図とは

2023年8月1日(火)6時0分 ココカラネクスト

加藤貴は今季、開幕投手も務めた(C)CoCoKARAnext

 
 日本ハムの加藤貴之投手は8月1日のロッテ戦(ZOZOマリン)で先発、約1ヶ月ぶりの勝利を狙う。

 ここまで5勝7敗防御率2.61という成績を残している加藤だが、6月23日のロッテ戦で今季5勝目を挙げて以降勝ち星からは遠ざかっており、7月は3試合に登板し防御率3.00、3試合全てクオリティスタートを記録しながら0勝1敗と、勝ちなしで終わっている。

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 今季は開幕投手を務めたほか、5月には4戦3勝防御率0.30と圧巻の成績を残し月間MVPを獲得するなどの活躍をみせている。

 昨季はシーズン通して与四球率0.67をマークし、規定投球回をクリアしながら与えた四球数はわずか11と驚異的な数字を残したことも高い注目を集めた。特にファンに強い印象を残したのは昨年4月19日の楽天戦。わずか90球で無四球完封勝利をあげ、100球以内の完封を指す「マダックス」になぞらえ、新庄剛志監督からは「カドックス」と命名された。

 抜群の制球力は、加藤の代名詞ともいえる。

 そんな球界屈指とも言えるコントロールの良さと持ち前のテンポの良さを活かし、今やチームの軸としてローテーションの軸を担っているが、一方でその能力とは裏腹に、自身のシーズン勝利数をみると昨年マークした8勝が自己最多となっており、意外にも2桁勝利を達成したことがない。

 白星を手にするには、もちろん打線との兼ね合いも大事にはなってくる。

 一方、日本ハムOBで現在野球解説者を務める岩本勉氏は7月25日に行われた楽天・日本ハム戦(楽天モバイルパーク)のBS12で行われた副音声中継解説時に「加藤が勝ち星を重ねるなら、四球を出した方が良い」と、加藤の持ち味を逆手にとったアドバイスを送るシーンがあった。

 発言の意図としては、加藤貴はコントロールの良さゆえにバッターはストライクゾーンに来る球がわかりやすくなり、かつ加藤は球速が速いタイプではないため、バッターが踏み込みやすいというのだ。

 もちろん、ピッチャーとしては四球は極力出したくはないだろうが、あまりにも制球力が良いがゆえ、逆にウィークポイントになっている可能性を指摘。ときにボール球も上手に使いながら、打者を抑えていくことを求めた。

 シーズンも後半戦に差し掛かっている。加藤貴といえば責任感の強さゆえにより長いイニングを投げたがることでも知られる。果たして1ヶ月ぶりの勝利を手にすることはできるか、注目のマウンドとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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