チーム三菱ラリーアート、2番手で過酷なラリーを折り返す。増岡総監督「後半も全力で走ってもらいたい」/AXCR

2024年8月15日(木)13時55分 AUTOSPORT web

 2022大会の覇者チャヤポン・ヨーターが総合2番手に浮上した。8月14日、AXCRアジアクロスカントリーラリー2024のレグ3がタイのホアヒンを拠点に行われ、4台の『ミツビシ・トライトン』で同ラリーに参戦するチーム三菱ラリーアートは、ヨーター/ピーラポン・ソムバットウォン組103号車が総合2番手、田口勝彦/保井隆宏組107号車が同5番手につけた。


 また、130号車を駆るサクチャイ・ハーントラクーン/ジュンポン・ドゥアンティップ組は総合12番手、小出一登/千葉栄二組も同24番手でレグ3を終えている。


 8月11日(日)にタイ南部のスラタニで開幕したAXCR2024は大会4日目、競技3日目の14日(水)にラリーの折り返しを迎えた。ホアヒンをスタート/フィニッシュ地点とするループステージの中に全長168.23kmのスペシャルステージ(SS=競技区間)が設定されたこの日、ラリーカーは95.20km地点のパッセージコントロール(PC)後に設けられたサービスで簡易的な整備を受けたのち、残る73.03kmを走るSS3でタイムを競うことに。


 コースとなる道は起伏に富んだ山間部の道もあり、ところどころには岩が顔を出すセクションもあった。チーム三菱ラリーアートのトライトン・ラリーカー各車は前半セクショを順調に走行。中間地点ではヨーターがライバルに差をつける好タイムをマークし、後半もうまくまとめステージ2番手タイムとなる2時間27分56秒でフィニッシュ地点にたどり着いた。この結果、ヨーターは総合3番手から同2番手に浮上。首位との差7分8秒で後半戦に臨むこととなった。


「今日は計画どおりに進んだ。クルマの調子も良く、ドライバーとコドライバーも完璧に仕事をこなすことができ、調和が取れていたと思う」と好走を振り返ったヨーター。


「午後のセクションは、スタートから10kmあたりで強い雨が降り始めたので慎重なドライビングに努めた。それでもペースを維持することができたし、この3日間、クルマの動きは完璧と言える」


 2年ぶりの総合優勝を目指す“エース”は、「ここから先はこの状態をコントロールすることが使命だ。これでラリーも半分のところまで来た。あと残り半分あるが、ここからは勝利に向けて今まで以上に頑張りたい」と意気込みを語った。

サクチャイ・ハーントラクーン/ジュンポン・ドゥアンティップ組130号車ミツビシ・トライトン(チーム三菱ラリーアート) アジアクロスカントリーラリー2024


 チームメイトの田口は何度かミスコースを喫したものの、スコールに見舞われた後半セクションでは、滑りやすい路面にもかかわらず前走者をパスする力強い走りで総合5番手に。ひとつポジションを落としながらも、大きな手応えを得た。


 ハーントラクーンはルート前半では田口を上まわるペースで走行していたが、後半でエンジントラブルに見舞われる。これによりペースを落としてのフィニッシュとなったためステージ16番手と遅れを取ったが、総合12番手に踏みとどまった。AXCR初参戦の小出もペース良く走行を続け、前走車をかわしポジションを上げながらSS3を走破。ステージ13番手タイムをマークし、総合順位を前日の32番手から24番手に上げている。


 ラリーの前半戦を終えた後、今後さらに厳しくなる戦いに向けブレーキなど全車の消耗品についてあらためて点検と交換を実施したチーム三菱ラリーアート。同チームを率いる増岡浩総監督は、レグ4以降の後半戦を「チームワーク」で戦い抜きたいと語った。


「ちょうど今日で前半戦が終わりました。今日は、サクチャイ(・ハーントラクーン)選手のトラブルがありましたが、彼も乗れてきていましたし、後半に向けてチームで作戦を立てていけると考えていたので残念です。チャヤポン(・ヨーター)選手と田口選手が頑張っているので、彼(ハーントラクーン)には明日からサポートに回ってもらおうと思っています」と増岡総監督。


「チャヤポン選手は思ったより首位と離されていませんでしたし、気持ちを切り替えて後半も全力で走ってもらいたいですね。後半、ラリーはどんどん厳しくなっていくと思いますが、とにかく状況をしっかり見つめて、完璧なチームワークで切り抜けてもらいたいと思います。役割を明確にして、ひとりひとりがしっかりそれを遂行して、チームを成功に導く。それが一番の目標です」


 ラリー後半戦のオープニングとなる15日(木)のレグ4は、ホアヒンからカンチャナブリへと移動する途中に設定された全長172.15kmのSS4で争われる。ステージの序盤は隣国ミャンマーとの国境付近を北上する山岳路が主な戦いの舞台となり、アップダウンを持つ森林内のコースはナビゲーションがタイムを左右するカギとなりそうだ。そのほかコンクリートの滑りやすいターマック(舗装路)や川渡りなど、さまざまな試練が選手たちを待ち受ける。

トップ5につけている田口勝彦/保井隆宏組107号車ミツビシ・トライトン(チーム三菱ラリーアート) アジアクロスカントリーラリー2024
好走を見せていたサクチャイ・ハーントラクーン組はSS3の後半セクションでエンジントラブルに見舞われた。 アジアクロスカントリーラリー2024
SS3でステージ12番手タイムを記録した小出一登/千葉栄二組137号車ミツビシ・トライトン(チーム三菱ラリーアート) アジアクロスカントリーラリー2024


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