多重クラッシュ引き起こしたヒュルケンベルグに、次戦降格ペナルティ。2012年の失格裁定との違いも説明

2018年8月27日(月)4時28分 AUTOSPORT web

 2018年F1第13戦ベルギーGP決勝、スタート直後に多重クラッシュを引き起こしたとして、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグにペナルティが科された。


 ヒュルケンベルグはパワーユニット/エンジンのエレメント交換により降格ペナルティを受け、18番グリッドからのスタートとなった。決勝スタートが切られ、全車がターン1に向かうなか、ヒュルケンベルグはブレーキングでミスをし、前を行くマクラーレンのフェルナンド・アロンソに激しく追突。アロンソのマシンは舞い上がり、ザウバーのシャルル・ルクレールの上を飛び越えてコース外に着地した。3台のマシンは大きなダメージを負い、その場でリタイアとなったが、幸いけが人は出なかった。ルクレールのマシンに装着されたコクピット保護デバイス“ハロ”にはアロンソ車との接触の跡が残り、外観に関して批判を浴びながら2018年からF1に導入されたこのデバイスが、安全面で非常に有効であることが証明される形となった。


 スチュワードはこの件について、ヒュルケンベルグ、アロンソ、ルクレールに話を聞くなどして検証した結果、ヒュルケンベルグ本人が「状況を完全に見誤ったと述べ、自分のミスであると率直に認めた」として、次戦イタリアGPでの10グリッド降格と、ペナルティポイント3を与えるという決定を下した。


 今回のアクシデントは2012年ベルギーGPでの多重大クラッシュを思い起こさせるものだった。2012年には、スタート直後にロマン・グロージャンがアロンソ、セルジオ・ペレス、ルイス・ハミルトン小林可夢偉らを巻き込む大アクシデントを引き起こした。1周目の事故を何度も繰り返してきたグロージャンは、1戦出場停止の重いペナルティを受けた。


 その後、違反の多いドライバーへの対策として、ペナルティポイント制度ができ、12カ月の間に多数の違反を行い、ペナルティポイントが12点に達した場合には出場停止にするという規則が定められた。そのシステムがなかった当時と今とでは判断基準が違うとして、今回のヒュルケンベルグに関してはグロージャンと同様の出場停止のペナルティは検討対象にはならないと、スチュワードは説明している。


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