勝利をもたらす一撃で「過剰な批判」を払拭 セリエA初ゴールの鎌田大地に伊専門メディアも期待「宝石のような存在」
2023年9月4日(月)17時30分 ココカラネクスト
欲しかった目に見える結果を残した鎌田。批判も受けていた日本人は自らの手で道をこじ開ける。(C)Getty Images
今夏にイタリアの名門ラツィオに加入した鎌田大地は、現地時間9月2日に行われたセリエA第3節、敵地で行われたナポリ戦にスタメン出場。52分に移籍後初ゴールをゲット。チームの今季初勝利に貢献した。
待望の“初ゴール”は貴重な決勝点となった。ラツィオは30分にルイス・アルベルトのヒールを使った技ありゴールで先制するも、わずか2分後にナポリのピオトル・ジエリンスキのミドルシュートであっさりと同点にされてしまう。
【動画】強敵ナポリを粉砕する一撃 鎌田大地のセリエA初ゴールをチェック
敵地で先制したのも束の間、あっという間に追いつかれるという嫌な流れ。これを払しょくしたのは、背番号6の日本人だった。52分に、相手ペナルティーエリア正面に走り込んだ鎌田は、味方からのパスを受けると、左足を一閃。力強い一撃は相手GKの指先をかすめサイドネットに突き刺さった。
過去2戦でのパフォーマンスは厳しい評価も受けていた鎌田。しかし、殊勲のゴールを決め、現地メディアからの評価も一変。今後への期待も寄せられている。
ラツィオの専門サイト『LaLazioSiamoNoi.it』は、ナポリ戦での鎌田のプレーについて、「ダイチ・カマダは多くのプレッシャーを跳ねのけた」と称賛。そのうえで「この日本人選手は、ラツィオの夏の獲得キャンペーンにおける宝石のような存在だ」と続けた。
また、ここまでのセリエAにおけるプレーぶりについて「カマダは、レッチェ戦とジェノア戦で輝きを放つことができなかった。とくにオリンピコ(ジェノア戦)での初戦では、過剰な批判も降り注いだ」と指摘。さらに「“間違った買い物”とのレッテルも貼られた」として、SNS上での辛辣な反応があったことも伝えている。
しかし、鎌田を「宝石」と強調する同メディアは、ラツィオを率いるマウリツィオ・サッリ監督のコメントも掲載。「残念ながら彼は遅れてやってきたが、自分の価値を証明した。イーグルス(ラツィオ)にとってこれからの長いシーズンで必ず役に立つだろう」と語った64歳の智将は、3戦目での初ゴールに対して称賛の言葉を贈ったという。
さらに同メディアは、9月の代表戦を見据え、「背番号6はドイツ戦とトルコ戦で日の丸を背負ってプレーし、ユベントス戦でも再び出場して成長を見せ続けたいと考えている」と期待の声も綴った。
新天地でシーズン序盤に目に見える結果を残した鎌田は、ここからチームを勝利に導く存在となるべく、そのプレーに磨きをかけていく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]