中嶋一貴「最後の赤旗は永遠に続くのではないかと思った」/WEC第7戦富士 優勝会見

2017年10月15日(日)19時31分 AUTOSPORT web

 雨や霧の影響で6度のセーフティカー導入、2度の赤旗掲示など、荒れた展開となったWEC世界耐久選手権第7戦富士。決勝レースで1位を獲得した8号車トヨタTS050ハイブリッド、2位に入りトヨタのワン・ツーに貢献した7号車トヨタ、3位を獲得した1号車ポルシェ919ハイブリッドのドライバーたちが、決勝レースを振り返った。


■8号車トヨタTS050ハイブリッド


セバスチャン・ブエミ


セバスチャン・ブエミ(8号車トヨタTS050ハイブリッド)

「(中止となった)2013年の例もあるし、スタートするときは怖かった。ただ、セーフティカー先導でレースを始めるという判断は正しかったと思うよ。普段だったら、もう少しセーフティカーランを長くしてほしいとか、短くしてほしいとか言うけどね」


「そのあとフルコースイエローでレースを始めたことも正しい判断だったと思う。1コーナーでの追い抜きを心配しなくていいから、安全に走ることができた」


「今日はカズキが素晴らしい働きをしてくれた。彼の働きを賞賛したいし、チームの全員に感謝したい」


●アンソニー・デビッドソン


8号車トヨタTS050ハイブリッドのセバスチャン・ブエミ(左)、アンソニー・デビッドソン(中央)、中嶋一貴(右)

「(決勝レースを走っていないため、)3回のフリープラクティスでいい仕事ができたと思っているよ。レースでは、特にカズキが難しいコンディションで素晴らしい走りをしてくれた」


「この富士スピードウェイで、ステアリングを握らずにレースで勝ったのは2回目だよ(笑)。そのときもカズキがしっかり仕事をしてくれたよね」


「とにかく、次のレースが楽しみだ」


●中嶋一貴


中嶋一貴(8号車トヨタTS050ハイブリッド)

「最後の赤旗中は、この時間が永遠に続くのではないかと思いました。ただ、赤旗のままレースが終了したことで、ラッキーな部分もありましたね」


「今日は勝ちに値する走りができたと思っています。特にヘビーウエットコンディションでは、いいペースを発揮できましたから。ブエミも素晴らしいスタートを決めてくれました」


「ライバル全員が異なるチーム戦略だったので、その点で難しい部分もありましたね。とにかく、自分の走りを褒めたいですし、チームメイトやチームクルーの働きも賞賛したいです」


「こういった形で、この場所(トップ3会見)に戻ってこれてうれしいですし、レース前から公言していたワン・ツーフィニッシュも達成できました。チームにって最高の結果ですし、この勢いをもってチャンピオン獲得を目指したいです」


「確かに、最後の赤旗では少しナーバスになっていましたけど、1コーナーに霧が広がっていたので、オーガナイザーの判断は正しかったと思います。最後はラッキーな部分もあったかもしれないですけど、レースで勝つには運も味方にしないといけませんから」


■7号車トヨタTS050ハイブリッド


●マイク・コンウェイ


「今日はアンソニー(デビッドソン)ほどではないにしろ、そこまでドライブしてはいないんだ(笑)。だけど、トリッキーなコンディションだった」

マイク・コンウェイ(7号車トヨタTS050ハイブリッド)


「すぐ後ろにはニール(ジャニ/1号車ポルシェ)がいたから、大変だったよ。とにかくチーム一丸で全力を尽くしたし、ワン・ツーフィニッシュできてうれしい」


小林可夢偉


小林可夢偉(7号車トヨタTS050ハイブリッド)

「まずはチームと8号車のメンバーを祝福したいですね。本当にいいレースをしていました」


「この週末、僕たちはずっと苦戦を強いられてましたけど、昨日の夜、マシンのフィーリングを改善する策がみつかりました。それがうまく機能したと思います」


「レース序盤は苦労しましたけど、少しずつ雨が降ってきたらペースも改善しました」


「スタートは難しいコンディションでしたけど、一連のスタート手順は素晴らしかったと思います。スタート直後にアンドレ(ロッテラー/1号車ポルシェ)に交わされましたけど、昨日の時点で彼らとは戦えると思っていました」


「ホームレースを2位で終えることができてホッとしてます。チームのサポーターやファンが、僕たちに力を与えてくれました」


●ホセ-マリア・ロペス


ホセ-マリア・ロペス(7号車トヨタTS050ハイブリッド)

「ここにいる全員を祝福したい。難しいコンディションで、マシンをドライブするのも一苦労だったからね」


「可夢偉の言ったとおり、フリープラクティスと予選では苦労を強いられた。昨日の夜、メカニックが懸命に作業してくれたんだ。彼らに感謝したい」


「カムイも素晴らしいスタートを決めてくれた。序盤は昨日と似たようなコンディションだったから、苦戦していたけどね」


「(1度目の)赤旗のあと、僕がステアリングを握った。そうしたら、突然ワイパーが動かなくなるアクシデントに見舞われたんだ。だから、一度ピットインしてステアリングを交換しなくてはならなかった。幸運にも、その後はふたたびプッシュできるようになったよ」


「ポルシェ勢がリスタートで苦労しているのは分かっていたから、ポジションを取り戻すべくプッシュしたよ」


「僕は初めて走ったけど、チームにとって富士が特別な場所だとは聞いていたし、その理由が分かったよ」


■1号車ポルシェ919ハイブリッド


●ニール・ジャニ


ニール・ジャニ(1号車ポルシェ919ハイブリッド)

「今日は戦略が鍵となるレースだった。それを決めたトヨタを祝福したい」


「僕たちは雨量が少ない序盤はペースを上げることができていた。ただ、雨量が多くなると、トヨタと比べてペースが上がらなくなってしまった」


「リスタートでも、タイヤの熱入れに苦労した。走り続けていればペースを取り戻せたけど、そのたびにセーフティカーやフルコースイエローがあったんだ。もちろん、一連の判断が正しかったことは理解しているけどね」


「最後(の赤旗後に)、レースが再開されればチャンスはあると思っていたから、少し残念だね。それでも表彰台に上がれたからよしとするよ」


●アンドレ・ロッテラー


アンドレ・ロッテラー(1号車ポルシェ919ハイブリッド)

「最初の数周はトリッキーだったし(ブエミとの)接触でフロントのパーツも失った。たしかにダウンフォースも失ったけど、それ以上にタイヤ選択で苦労してしまった。特に序盤はウォームアップに苦戦したよ」


「そのあとペースを取り戻したけど、そのたびにセーフティカーが入るなど、何かが起きてしまった」


「レース中盤に雨あしが強まってからはトヨタを捉えることも難しくなってしまった。この週末、雨量が多いときはトヨタのほうが速かったからね」


「僕にとって、富士スピードウェイで行われるWEC戦で勝つことは本当に難しいみたいだ。ただ、今回は勝利にあと一歩まで迫れたと思う。7号車は射程に捉えていたし、8号車はもう一度ピットインする必要があったからね。あと数周、レースが続いていれば違う展開になっていた。だけど、今日のレースは総合3位で終えるという筋書きだったみたいだ」


●ニック・タンディ


ニック・タンディ(1号車ポルシェ919ハイブリッド)

「今日は大きな挑戦が待ち構える日だったし、浮き沈みが激しかったね。コンディションも悪化して、レースがリセットされる場面も多かったから、どのチームが正しい戦略を取っているかが分からなかったよ」


「とにかく、可能な限りコース上でトップに留まることが重要だったように思う。トヨタはそのタスクをしっかりとこなしたよね」


「それに見ごたえのあるレースだったとも思う。僅差の争いだったし、バトルも多発していた。確かにウォームアップが遅い面もあったけど、一番の違いは戦略面だったと思う」


「それでも表彰台を獲得できたことはうれしいよ」


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