広島県民にとっては常識!? 広島空港で買いたい「ローカルお土産」8選
2020年1月5日(日)10時50分 食楽web
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その土地で暮らす人にとっては馴染み深いお菓子でも、県外の人にはあまり知られていないものはいろいろあるはず。また、都内には日本各地のアンテナショップがあるとはいえ、せっかくならその土地に訪れて買いたいですよね。
そこで今回は広島空港内で買えるローカル感漂うお土産をご紹介します。「広島=もみじ饅頭」だと思い込んでいる人に知ってほしいお土産がたくさんあるんです!
素朴で懐かしさを感じる「川通り餅」
亀屋の「川通り餅 1段(15個入り)」(730円)は、広島空港福屋ショップで購入
昭和21年商業の老舗の和菓子店「亀屋」の「川通り餅」は、広島ならではの和菓子です。同店の和菓子は広島県内やアンテナショップでのみ販売しており、ほかの地域ではなかなかお目にかかれません。
川通り餅の賞味期限は出荷日から7日間
「川通り餅」の由来は、南北朝時代に遡ります。毛利元就の祖先が石見の国の佐波善四郎との戦いで川を渡ろうとしたとき、水面に小石が浮かび上がり、鐙(あぶみ)に引っかかりました。そのまま戦うと大勝利を収め、これは神の助けに違いないと信じ、小石を持ち帰り宮崎八幡宮に奉納したそうです。以降、餅を小石に見立てて食べる風習が生まれ、この餅を「川通り餅」と呼ぶようになりました。
爪楊枝に刺さった状態で入っているので、みんなで分け合って食べやすい
亀屋の川通り餅は、くるみを加えた求肥にきなこをまぶしています。もちもちでほんのり甘い求肥とカリカリしたくるみの組み合わせは落ち着くおいしさがあるんです。ひと口サイズなので、一度に何本も食べたくなるはず。
広島県民も大好きな「からす麦クッキー」
バッケンモーツアルトの「からす麦の焼きたてクッキー 20枚」(1728円)は、広島空港福屋ショップで購入
1974年創業の洋菓子店「バッケンモーツアルト」の「からす麦クッキー」は、その名の通り「からす麦」を使ったクッキーです。からす麦はビタミンやミネラルが豊富な穀物なので、なんだか健康食のような雰囲気を感じますが、広島県民 にとっては昔からよく知るおやつのひとつだそうです。
今回は個包装のタイプを購入したが、缶入りのタイプも選べる
自社で直輸入したアーモンドは使うタイミングで粉砕するというこだわりも。砂糖には和三盆などを使用し、シンプルで食べ飽きないようこだわって作られています。一見、どこにでもあるクッキーなのですが、実際に食べてみてびっくり!
サクサクした軽い食感が特徴。甘さは控えめなので、甘いものが苦手な人でも食べられるはず
想像以上にサクサクした食感で、甘さはかなり控えめ。そこにアーモンドの香ばしさが加わることで、クッキーとして絶妙なバランスを保っています。コーヒーや紅茶と合わせるだけでなく、砕いて牛乳やヨーグルトなどに合わせるのもアリ。間違いなく誰からも喜ばれるお菓子ですよ。
「またきて四角」はレモンたっぷりで爽やかなケーキ
西洋菓子 無花果の「またきて四角(3個入り)」(1404円)は、広島空港福屋ショップで購入
お土産といえば個性的なネーミングのものが目を引きますが、西洋菓子 無花果の「またきて四角」もユニークな名前のパウンドケーキです。広島のレモンを使ったお菓子のなかでも「レモンケーキ」は人気の洋菓子ですが、この「またきて四角」もレモンケーキとなっています。
個包装になったパウンドケーキの賞味期限は製造日から25日間
このレモンケーキは、農薬や化学肥料を通常の半量に抑えて栽培された瀬戸田の「エコレモン」を使用しています。レモンシロップ入りの生地を専用の型で焼き、表面をレモンシロップでコーティング。まさにレモン生産量日本一の広島ならではのお菓子です。
表面はシュガーコーティングで少しシャリシャリしている。なかはしっとりしていて味わいも濃厚
実際に食べてみると、かなりレモンの酸味を感じるパウンドケーキに仕上がっています。見た目は甘そうなのですが、しっかり酸味を感じるのであと味はすっきりしています。
空港内の工場で作りたての「フーチョコレーターズ」
「3種ギフトボックス」(2800円)は、カシューミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、ほうじ茶チョコレートのセット
広島空港内にある「フーチョコレーターズ」は、店内に工場を併設したチョコレートショップ。カカオの焙煎からチョコレートの製造までを空港内で行っているというユニークなお店です。しかも、販売するのは動物性食品を一切使わないヴィーガンチョコレートとなっています。
人気の3フレーバーを一度に楽しめるので、初めて同店を訪れる人におすすめ
3種ギフトボックスは写真家・石田真澄氏が撮りおろしたリーフレット付きで、7色のパッケージはブランドコンセプトでもある「多種多様な人々が分かち合う瞬間」をイメージしているそうです。
カシューミルクチョコレートは果実のようなフルーティーさが特徴。ホワイトチョコレートはカカオ豆から抽出したバター分を原料とし、ミルクの代わりにカシューナッツを使用するので、通常のホワイトチョコレートよりもあっさりしています。ほうじ茶チョコレートはカシューミルクチョコレートをベースに、埼玉県産の茶葉を使用。きな粉やあんこのような柔らかな味わいです。
有機砂糖を使用しているのもこだわりのひとつ。いずれのチョコレートも乳製品や卵を使わないので、一般的なチョコレートよりも味わいが柔らかい
ヴィーガンと聞くと、おいしさを犠牲にしているんじゃ? という不安があるかもしれませんが、実際に食べてみると「こういう選択肢もアリだな」と思えるはず。ぜひ一度試してほしいチョコレートです。
甘酸っぱさが癖になる「はっさく大福」
はっさく屋の「はっさく大福」(1個200円)は、空港専門大店 広島店で購入
広島県の名産のひとつ、「はっさく」を使った大福があるのをご存知ですか? 広島県内でははっさく大福を販売する和菓子店がいくつかありますが、広島空港内でははっさく屋の「はっさく大福」が購入できます。
みかんの皮と一緒に蒸した広島県産のもち米にみかんの皮を練り込み、石臼でついて餅を作る
はっさくは因島発祥で、はっさく大福も因島生まれだそう。手作り感あふれるパッケージなどもローカル感があっていいですね。
これまではっさくは苦みが強いので苦手だったが、大福になるとその苦みがいいアクセントになっていた
餅のなかには因島、生口島の契約農家から仕入れたはっさく2〜3房と白あんが入っており、甘さと酸味のバランスが絶妙! 表面のみかん餅は薄めで1個のサイズが小ぶりなので、一度に2個、3個と食べられそうです。
「メロンパン」のパンは呉市民のソウルフード
メロンパンの「メロンパン」(201円)は、広島空港福屋ショップで購入
「メロンパン」と聞くと、丸くて軽いパンを想像しますよね。しかし、広島のメロンパンはラグビーボール型でずっしり重いんです! 今回紹介するのは、呉市内に本店を構える「メロンパン」というお店のメロンパン。
私達が想像するメロンパンは、クッキー生地でカリカリしていますが、呉のメロンパンの生地は全体的にしっとりしています。そして、なかにはカスタード餡が。このスタイルのメロンパンは、関西出身の筆者も多少馴染みがあります。そう、関西では白あんが入ったメロンパンも共存しているんです。
ずっしり重い理由はカスタード餡にあった。パン生地はしっとりしていて、1個食べるだけでもかなりボリュームがある
さらに同店ではチョコレートクリーム入りの「ナナパン」、いちごジャムとカステラが入った「平和パン」というパンも人気。こちらのパンも空港内で購入できます。
「ナナパン」(183円)はメロンパンと違って軽い
チョコレートクリームが入ったシンプルなコッペパン。中高年にとっては懐かしい味かもしれない
「平和パン」(201円)は、「長崎のカステラ」と「広島のパン」から名付けられたそうだ
パンにカステラを合わせているので口のなかの水分が持っていかれる感じは否めないが、このレトロなパンは一度食べる価値アリ
広島空港内だけでも広島中のローカルなお土産グルメが購入できます。空港を利用する際は、早めに着いてぜひお土産をチェックしてみてください!
●著者プロフィール
今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、フードツーリズムマイスターの資格も持つ。