都立高校の魅力発信、2019年度は40校のWebサイトをリニューアル
2019年2月22日(金)14時15分 リセマム
平成30年度(2018年度)入学者選抜において、一部の都立高校で応募倍率が低下。東京都教育委員会によると、結果として欠員が生じる状況となった一因として、各校の取組みや特色を中学生やその保護者に十分に伝えられていなかったことがあるという。2019年2月策定の「都立高校改革推進計画・新実施計画(第2次)」では、すべての都立高校でグランドデザインを策定。あわせて、その実現に向けた教育課程を編成し、その実施・評価を通じて改善していくカリキュラム・マネジメントの確立に向けた取組みを推進することが示された。
東京都教育委員会は、各学校がグランドデザインを自校の特色として戦略的に発信することで、都立高校全体の魅力を効果的に高めていけるよう、各種広報媒体の制作を支援していく。
2018度から行われている取組みでは、学校案内パンフレットの刷新や、都立学校魅力PR動画「まなびゅ〜」の配信がある。パンフレットの刷新については外部専門機関のアドバイスを受け、学校の特色や取組みがわかりやすく伝えられるように作成。都立竹台高校の例では、暗い印象の写真を生徒の生き生きとした表情の写真へ変更したほか、2021年7月に新校舎が完成すること、鉄道6路線が利用可能といった伝えたい内容をアピールするなど、デザインや内容の刷新を図っている。
また、生徒の視点や感覚で、自らが伝えたい学校の魅力が詰まった動画を配信する取組みとして、2018年10月からPR動画「まなびゅ〜」の配信を開始。生徒自身が企画や編集に関わるため、制作を通して母校に一層愛着をもつとともに、企画力や協働する力、ICT関連の知識やスキルなどを主体的に学ぶ機会にもなっている。
「まなびゅ〜」は東京都公式動画チャンネル「東京動画」に掲載されているほか、東京都教育委員会Webサイトや各学校Webサイトにリンクを掲載している。2019年1月現在、田園調布高校や三鷹中等教育学校など12校が13作品を公開。今後、順次配信を拡大する予定。
このほか、2019年度は都立学校Webサイトのリニューアルにも取り組む。各校のグランドデザインを、それぞれの特色としてわかりやすく効果的に伝えるため、訴求力が高いデザインや内容に改善していく考え。都立学校40校を対象としてリニューアルを開始するが、来年度以降、順次対象校を拡大する予定だという。
「都立高校改革推進計画・新実施計画」の対象期間は、2012年度から2021年度まで。2019年度からは新実施計画(第2次)にあたり、「次代を担う社会的に自立した人間の育成」「生徒一人一人の能力を最大限に伸ばす学校づくりの推進」「質の高い教育を支えるための環境整備」の3つを目標として掲げている。