【漫画】服を脱いだり重ねたり。気温の変化が激しい季節に欠かせない<レイヤリング>。それが分かっていながら、なぜ登山中に「まだいいか」と我慢してしまうのかというと…
2025年3月29日(土)12時30分 婦人公論.jp
(以下全てイラスト:たまご)
『レジャー白書2022』によれば、登山の参加人口は440万人(21年度)。一時のブームから落ち着きを見せたとは言え、今もたいへん多くの方が楽しんでいます。一方、登山を通じて遭遇した出来事や気づいたこと、”あるある”などをブログで発信し、人気を博しているのが主婦のたまごさん。今回のテーマは「レイヤリング」です。
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服装選びに悩みがちな春
季節はいよいよ春。暑かったり寒かったりと気温の変化が激しくなる分、日々の服装選びに悩むことが増えましたよね。
実はそれは登山でも同じこと。そのために、登山では、服の着方「レイヤリング」がとても重要になります。
レイヤリングとは、服を重ねたり脱いだりすることで、気温や体感温度の変化に合わせて快適に過ごす工夫のこと。
【1】暑い!寒い!
しかし私は面倒くさがったりして、ギリギリまで我慢した結果、失敗することも少なくなく…。
登山中に後悔することもしばしば
たとえば、登り始めに「少し肌寒いから」と上着を着たまま歩き続ける。するとすぐに暑くなって汗をかき始める。
「もう少し登れば稜線に出るから涼しくなるだろう」
とそのまま歩き続けた結果、汗をかいたまま稜線に到達。そこで
【2】レイヤリングが必須なのに
「汗で湿った場所がチョット冷たい、かも」
などと後悔する羽目に。
着脱をサボる理由「面倒くさい」
「後悔することが分かっていながら、なぜすぐに服を調整しないの?」
きっとそう思われますよね。
以下に<私が着脱をサボる理由>をあげたいと思います。
まず大きいのが「ザックを下ろすのが面倒くさい」問題。
特に重いテント泊装備を背負っていると、一度ザックを下ろすだけでも大仕事。
上着を脱ぎ、パッキングし直し、再び背負う。その手間を考えるとつい…。
「まだ大丈夫!」などと自分をだましてしまいがちなのです。
着脱をサボる理由「気まずい」
次にあげたいのが「追い越した人にまた追いつかれるのが気まずい」問題です。
登山をしていると道を譲ってくれる人がいらっしゃいます。
着脱をしている間にそういった方から追いつかれると
【3】ついつい我慢を
「さっき道を譲ったのに、もう休憩?」
と思われそうで勝手に焦る。
もちろん、誰もそんなことを気にしていないのは分かっているんですが…。
着脱をサボる理由「気まずい」
「登山道が狭くて落ち着いて脱ぎ着できない」問題ももちろんあります。
これは仕方ないことですが、山のあちこちにある岩場や急斜面では、脱ぎ着やザックを下ろすと、バランスを崩しそうで怖い。安全な場所を探しているうちに「まあ、このままでいいか」となってしまうんです。
ともあれ、こうしてサボった結果、後ほど「ちゃんと調整しておけばよかった」と後悔することがしばしば、というのが登山でもあり。
特に汗をかいた後の冷えは想像以上に体にこたえます。一度冷えてしまうと、体温を戻すのにえらく時間がかかるんですよね。当然ながら、風邪なんかもひきやすくなります。
あらためて今回書き出したことで、これからは「まだ、いいか」を封印し、こまめにレイヤリング調整するよう心がけたいと思います。
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