富士山入山料の事前納付、静岡側できょうから受け付け…アプリで安全講習も

2025年5月9日(金)6時55分 読売新聞

 7月の富士山開山を前に、静岡県は9日、登山者が事前に入山料を支払うための登録受け付けを開始する。富士山の環境保全や夜通し山頂を目指す「弾丸登山」の防止のため、三つの登山道(富士宮、須走、御殿場)で今季から1人4000円の入山料を徴収する。山梨県も昨夏導入した通行料を倍に引き上げて同額としており、足並みがそろった。

 登山者は、県の公式アプリ「静岡県FUJI NAVI」で登山日や氏名、山小屋宿泊の有無などを登録した上で入山料を事前納付する。約5分間の動画を視聴して安全講習を受講し、ルールやマナーを問う5問程度の「富士山テスト」に合格すると、入山証を入手できる。登山当日は3登山道の5合目で入山証を提示し、リストバンドを受け取る。5合目での登録や現金納付も可能。

 入山料は富士山の自然環境を保護するための費用に充てられる予定で、入山規制に伴う人件費や整備費なども考慮し、4000円に設定した。

 富士山の昨夏の登山者数は約20万人で、このうち静岡県側は約8万9000人。県は7月10日〜9月10日の開山期間中、3登山道からの登山者は10万人、徴収額4億円を見込んでいる。

 午後2時〜午前3時の入山について山小屋を予約した登山者に限って認める規制も実施する。富士宮口9合目にある山小屋「万年雪山荘」の渡辺昌秀さん(41)は「夜明け前の小屋の周囲には日の出を待つ外国人登山者らが多く、危険な状況だった。これで改善するのでは」と期待を寄せる。

 4月24日から一足早く予約受け付けを始めた山梨県では、8日午前9時現在で4670人の予約があった。3連休初日の7月19日の予約が最も多く、外国語のページからが半分近い2137人に上っている。

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