人間関係のトラブルが起きない会話法。いつの時代も難しい嫁姑問題、嫁に愚痴も言いたくなるけど…まずは本気でほめてみる

2025年4月13日(日)12時30分 婦人公論.jp


(写真はイメージ。写真:stock.adobe.com)

人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

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コミュニケーションの極意


人間関係の極意とでもいうべきコミュニケーション術があるGさんは、フリーの編集者。

おそらく、フリーランスでいろいろな人や会社と仕事をしているうちに自然と備わったものなのでしょう。そんな彼女に、その極意を教えてもらいました。

それは、本当のことを言いたければ、ストレートにぶつけるのではなく、お互いによい気持ちを保ちながら、言いにくいこともちゃんと指摘するというもの。

これにはコツがあって、最初に口にするのはほめ言葉であったり、よい言葉に徹したほうがよいそうです。

よい言葉を発すれば、相手がいい気分になるだけでなく、自分もいい気分にひたれます。

この状態で、自分が思ったこと、感じたことを素直に口にすれば、相手の欠点を指摘するような場合でもネガティブに響きません。

かえって前向きの提言だと受け止めてもらえることが多いのです。

人間関係のトラブルが起きない会話法


たとえば、目の前に出された料理が明らかにまずい場合があります。

そんなときでも、第一声は「おいしい!」です。そのあと、「もしかしたら、もう少し塩がきいているほうが素材のうまみが引き立つかもしれませんね」と言えばいいのです。

この会話法を身につけてから、Gさんは人間関係のトラブルを起こしたことがないそうです。

Gさんは息子のお嫁さんとも、じつの母娘に間違われることがあるくらいのいい関係なのだとか。

いつの時代も嫁・姑の関係は難しいものです。生まれも育ちも違ううえに、世代も違いますから、難しくて当たり前。姑・舅から見れば、人生経験が乏しい嫁に愚痴の一つも言いたくなるでしょう。

でも、ここでもGさんの極意が効果的です。

口先だけではかえって嫌味に


まずは「あら、もうできてしまったの。さすが手早いわね」とか、「なるほど、若い人は上手なやり方をするのね」などと、相手の耳に心地よく響く言葉を使うのです。

このとき、口先だけでほめているとかえって嫌味に響いてしまうので、本気でほめてください。その気になって探せば、どんなやり方にもいいところは見つかるはずです。

気になるところを指摘するのは、それからです。「でも、高齢者にはこうしたほうが喜ばれると思うわ」などと言えば、「そのほうがよさそうですね。ありがとうございます」といった返事が返ってくるでしょう。

相手のよいところを見つけて、よい言葉で表現すれば、自分もいい気分でいられるし、相手はもっといい気持ちになり、あなたの言葉を受け入れやすくなるはずです。

婦人公論.jp

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