カレーを『鍋のまま』保存するのはやめて! 意外な注意喚起に「普通にやってた」
2025年4月18日(金)12時20分 grape

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子供から大人まで、幅広い世代に人気のカレー。たっぷり用意しておけば、温めるだけで簡単に食べられて非常に便利です。
そのため、「最初から2日分作っておく」という人も多いでしょう。しかし、最後までおいしく安全に食べるには、正しい保存方法を知る必要があります。
カレーの普及拡大のため、品質向上と安定提供を目指し活動している全日本カレー工業共同組合(以下、カレー組合)のウェブサイトより、NG保存方法と注意点をお伝えします。
カレーを鍋のまま常温保存は絶対に避けて
大鍋でたっぷり作ったカレー。「2日目のほうがおいしい」という俗説や「どうせまた温め直すのだから」という油断から、鍋のままコンロの上に置きっぱなしにしてはいませんか。
カレー組合はウェブサイト上で、消費者のこうした行動に注意喚起しています。
カレーを作り置きする場合は、お鍋のままではなく、底の浅い容器に小分けし、よく冷ましてからすぐに冷蔵庫または冷凍庫で保存してください。
カレー組合 ーより引用
カレーを常温保存してはいけない理由は、細菌が増殖するためです。特に、カレーの材料である肉や魚、野菜類に付着したウェルシュ菌に注意しましょう。ウェルシュ菌には『熱に強い』という特徴があり、カレーを温め直しても死滅しません。
粘性のあるカレーは、調理後から完全に冷え切るまで長い時間を要します。細菌が繁殖するのに適した温度が長く持続するため、食中毒が発生しやすいのです。
カレー組合が、わざわざ鍋から底の浅い容器に小分けするようアドバイスしているのは、少しでも早く完全に冷やし切るためです。「とりあえず鍋のまま放置して冷ましてから冷蔵庫にしまう」だけでは十分な対策とはいえないので、注意してください。
なお、翌日食べる予定のカレーは冷蔵庫で保存できますが、それ以降の場合は冷凍保存しておくと安心です。食べるタイミングに合わせて、保存方法も決定しましょう。
食べる時は十分に加熱して

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保存したカレーを食べる時には、再度十分に温める必要があります。ポイントは、しっかりとかき混ぜながら全体をムラなく加熱すること。
コンロで温める場合、鍋底に焦げ付くのを防ぐためにも、かき混ぜながら弱火でじっくり温めるのがおすすめです。中心部までしっかりと温まっているのを確認してから、冷めないうちに食べ切りましょう。
電子レンジで加熱する場合、『温める』と『かき混ぜる』という2つの工程を複数回繰り返すようにしてください。全体をムラなくしっかり温められるのに加え、突沸を防ぐのにも効果的です。
カレーが原因の食中毒トラブルは、決して少なくありません。「じっくり火を通しているから大丈夫」と油断しがちな料理だからこそ、正しい保存方法でトラブル予防に努めましょう。
「底の浅い保存容器をそれほどたくさん持っていない」という場合は、ジップ付きの保存袋を利用するのがおすすめです。できるだけ平らにして冷蔵庫に入れておけば、食中毒対策もばっちり。
使用後の片付けの手間も減らせるのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]
出典 カレー組合