50代の女性です。昨年年上の夫が亡くなり、現在は遺族年金で生活しています。加給年金ももらえますか?

2025年4月21日(月)18時30分 All About

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、遺族年金をもらっている人の加給年金についてです。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
今回は、遺族年金をもらっている人の加給年金についてです。

Q:50代の女性です。昨年年上の夫が亡くなり、現在は遺族年金で生活しています。加給年金ももらえるのですか?

「私は50代の女性です。昨年年上の夫が亡くなり、現在は遺族年金で生活しています。知り合いから『遺族年金をもらっているなら、加給年金ももらえるはず』と言われたのですが、本当に加給年金ももらえるのですか?」(匿名希望)

A:要件を満たすことで、加給年金額ではなく、中高齢寡婦加算が遺族厚生年金とあわせてもらえます

加給年金とは、厚生年金の加入期間(厚生年金被保険者期間)が20年以上ある人が65歳になった時点で、65歳未満の生計を維持しているなどの要件を満たした配偶者がいる場合に、老齢厚生年金に上乗せされる年金です。
相談者はお知り合いから、『加給年金がもらえるはず』と言われたとのことですが、加給年金ではなく、中高齢寡婦加算のことではないでしょうか。厚生年金の加入者の夫が死亡すると、加給年金額ではなく、妻に中高齢寡婦加算が支給される制度があります。
中高齢寡婦加算とは、夫が死亡した時点で、子がいない40歳以上の妻(夫の死亡後40歳に達した当時、子がいた妻も含む)に支給される遺族厚生年金に加算される金額のことです。妻が65歳になると、自分の老齢基礎年金を受け取れるようになるので、中高齢寡婦加算は支給停止されます。
相談者は、夫の死亡した時点で40歳以上ですので、子(18歳の誕生日の属する年度末を経過していない子。または20歳未満で障害等級1級・2級の障害の状態にある子)がいない場合には、65歳になるまで中高齢寡婦加算(年額62万3800円/令和7年度)が遺族厚生年金とあわせてもらえることになります。自分が中高齢寡婦加算の支給対象なのか気になるようでしたら、年金事務所で確認してみてはいかがでしょうか。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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