「40代だけ給料が減っている」氷河期世代の嘆き相次ぐ 「過去散々だったのに、なんで今もピンポイントで賃金下がるんだ?」

2018年6月28日(木)7時0分 キャリコネニュース

正社員の給与は、「40代だけ減っている」ことが明らかになり、ネットで話題になっている。内閣府が25日に発表した「40代の平均賃金の動向」で、正社員の2015年〜17年の平均給与を年齢層別に5年前(10〜12年)と比べた結果だ。

40代以外の20〜59歳までは増加しており、全体でも31万円から31.9万円に増えているが、40〜44歳では6000円減、45〜49歳までは5000円減っていた。

資料によると、40代は企業が積極的に採用を行っていた「バブル期入社世代」(50代前半も含む)や、人口の多い「団塊ジュニア世代」にあたる。人数が多い上に上級ポストが空かない「昇進待ち」の状況に要因があるという。(文:okei)

上司世代への怒り「どんどん給料上がり残業もアホみたいにつけてたくせに」


5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)にこのニュースのスレッドが立つと、1000件以上の書き込みが寄せられ、怒りや嘆きの声が噴出していた。

「60代がいつまでものさばってるからだろ」「非正規もザラだし本当に団塊のツケの尻ぬぐい世代だわ」といった、上の年代への恨みつらみを書く人が多い。

「自分たちはどんどん給料上げて貰えて残業(代)もアホみたいにつけてたくせに下の世代の昇級、残業には厳しい。挙げ句、経営方針は現状維持。やってらんねえ」
「俺の今年のボーナス額面で40万行かないけど、56歳の俺の上司は20年位前にはなるけど夏のボーナス90万ほどあったらしい。当時は消費税3%だし、やっぱり可処分所得が全然違う。しかも上司の時代は残業付け放題だったらしいし」

過去をうらやんでも仕方がないが、一方で、「35歳で係長、40歳で課長、50歳で部長みたいな賃金モデルが完全に崩壊した。役職手当による増減の差も大きい」との冷静な声もあった。

「この国は就職結婚子育てする時期に非正規雇用低賃金、自己責任論でいじめ抜いてきた」

40代には忘れちゃならない「就職氷河期世代」も含まれる。バブル崩壊やリーマンショックなど断続的に氷河期は訪れ、同学年の人であっても高卒や短大卒はバブル入社だが、四大卒で卒業時にモロに氷河期にぶち当たった人もいる。まさに時代に翻弄された世代といえる。

この発表で、ますます「切れ捨てられ見放された世代」と感じる人は多かったようだ。

「なんで氷河期で過去に散々な待遇だった40代だけ今もピンポイントで賃金が下がるんだ?」
「氷河期世代が就職結婚子育てする時期に徹底して非正規雇用低賃金かつ自己責任論でいじめていじめていじめ抜いたからな。この国の政策は」

など、怒りが再燃していた。

「氷河期だから狙い撃ちにされて就職が40代に成ってからだから平社員の給与」との声もあるように、40代で正社員になってもキャリアを積めなかったため出世が難しいケースもあるようだ。

結婚や子どもは早々に諦め、親と同居または介護しながら、生活できる程度の仕事で気楽に暮らしているという声も散見された。少子化は自分たちのせいではないと訴える人の恨みは根深いようだった。

ちなみに同調査では、企業規模が大きくなるほど給与の減額幅が大きいことがわかっている。世代間論争は「自己責任」で片付けられてしまうことも多いが、実はほとんどの人が、時代や周囲の状況に翻弄されながら生きているのだろう。


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