米軍基地上空に出現した「トライアングルUFO」の正体が判明! 海兵隊員でさえ誤認したモノとは?
2023年7月26日(水)7時0分 tocana
2021年にカリフォルニアの米軍基地上空に出現した“トライアングル”はUFOではなかった!? 専門家によって一度はUFOに認定されたものの、2年以上経った今になってどうやら誤認であることがほぼ証明されたようである。
黒い三角形はUFOではなかった!?
2021年4月20日、カリフォルニア州の米海兵隊基地、キャンプ・ウィルソンで5つの赤いライトが付いた黒い三角形のUFOが夜空に浮かんでいるのが目撃され、海兵隊員によってビデオと写真が撮影された。
このUFOにいち早く注目したのは映像作家のジェレミー・コーベル氏とジャーナリストのジョージ・ナップ氏である。写真の1枚にはライトの周りにしっかりとした三角形のシルエットが写っていることから、彼らはこれはUFOであり、UFOの集団目撃事件であると主張したのだ。
しかしそこに“待った”がかかったようだ。
先週、UFO研究家のジョン・グリーンワルド・ジュニア氏は、情報公開法(FOIA)に基づいて国防総省から100枚を超える写真、ビデオ、文書を入手したが、それらは2021年4月20日にカリフォルニア州トゥエンティナインパームズ近くのキャンプ・ウィルソンで撮影されたものも含まれていた。
軍のプレスリリースによるとトライアングルUFOが目撃された2021年4月20日の夜、基地の上空で多くの照明弾、航空機の高空飛行、ドローンによる大規模な訓練が行われていた。
グリーンワルド氏が入手した128枚の写真の中の1枚には三角形のフォーメーションで並ぶ5つのライトが写っているのだが、それぞれに煙の跡があり、空中に浮かんでいるのではなくゆっくりと降下していることを示唆する長時間露光効果が示されていいた。つまり三角形の機体に配置されたライトではなく、それぞれが独立した光であったのだ。
グリーンワルド氏は自身が運営するYouTubeチャンネル「The Black Vault Originals」に投稿した動画の中でこの一件を取り上げ、目撃した海兵隊員はこの光をUFOと誤認したことを示唆している。
かつてこの一件を報じた英紙「Daily Mail」だが、今回のグリーンワルド氏の説明を受けて、この「UFO目撃」が誤りであり、光は単なる照明弾であったと言及している。
あらゆる可能性について心を開いておく
キャンプ・ウィルソンの三角形がUFOではないと主張しているのはグリーンワルド氏だけではない。
UFO番組にたびたび出演し、いくつかのUFO現象に懐疑的な見解を表明しているベテランの真相究明家、ミック・ウェスト氏もまた、この三角形のシルエットは「色のにじみにすぎない」と断言している。
自身が運営するYouTubeチャンネル「Mick West」に投稿した動画の中で、その夜に軍事基地で訓練中に発射された確認済みの照明弾の映像と、UFOとされる照明を正確に照合できたことを報告している。
照明弾は4〜7分間点灯し続け、パラシュートでゆっくりと降下するのだが、遠くからはホバリングしているように見えるという。
「5つのライトは三角形を想起させる素晴らしいフォーメーションで始まりますが、(独立した)光のようにすぐによりランダムな配置になります」とウェスト氏は動画で説明している。
「ジョン(・グリーンワルド)は非常に似ている5つの光の画像を見つけました。私はこれが反対側から撮影されたものであることに気づきました。それで、それを裏返して重ねてみたところ、ほぼ完璧に一致しました」(ミック・ウェスト氏)
日付と場所が一致していることや光の見え方を考慮すると、やはりこれらUFOと誤認された照明弾であるとウェスト氏は結論づけている。
「軍人も人間であり、私たちと同じ幻想にさらされています。時々、何か新しいことに直面したときに、それを識別できないことがあります。おそらくこれは私たちが望む以上に頻繁に起こりますが、失礼に思えるからといって無視すべきものではありません。UFO映像を見るときは心を開いてください。あらゆる可能性を検討してください」(ミック・ウェスト氏)
世を騒がせた米軍基地上空を飛行するトライアングルUFOは残念ながら照明弾を見間違えたものということになりそうだ。米当局が公式にUAP/UFOの存在と説明できない航空現象があることを認めているが、ある意味では当然だがその中にはこのような誤認のケースも含まれているのだろう。ウェスト氏が言うようにあらゆる可能性について心を開いておきたいものだ。
参考:「Daily Mail」ほか
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