早稲田大、夏休み自覚ある行動呼びかけ…明治大は秋学期4万円支援
2020年8月4日(火)18時45分 リセマム
早稲田大学は、田中愛治総長が学生と教職員に向けてメッセージを公開。すべてをオンライン授業にした春学期を終え、9月25日から始まる秋学期ならびに秋クォーター・冬クォーターは、部分的にでも対面授業を復活させようと計画しているという。しかし、大規模教室での講義科目は受講生が多く、ソーシャルディスタンスをとれずに「密」となるため、対面で授業ができるのは、ゼミ・実験の一部・議論を重視する授業など少数に限られ、講義科目はすべてオンラインにせざるを得ないとしている。
大学教育には、講義やゼミ・実験を単に提供するだけでなく、授業の前後の学生同士の会話の場も必要とし、部分的だが対面授業をぜひ復活させたい。夏休みだからと羽目を外して、「密」な状況でコンパを開催するなどすれば、早稲田大学の学生の中で、感染症のクラスターが発生する可能性がある。感染クラスターが発生すれば、日本や首都圏で緊急事態宣言が発出されていなくても、キャンパスを閉鎖し、すべての授業をオンラインに切り替えざるを得なくなる可能性がある。来る秋学期に対面授業が可能になるか否かは、夏休み中の行動に掛かっている。「夏休みに入る時に、このようなお願いをすることは、心が痛みます。しかし、皆さんが早稲田大学の一員であることに誇りを持って、他者のことも考えて行動してくださることを信じています」と締めくくっている。
明治大学は7月30日、秋学期からはオンライン授業を中心としつつ、少しでも多くの対面授業を取り入れた授業運営を行っていくことを公表。授業以外にもさまざまな形で、学生同士や教員との対面での交流の場を設ける。対面授業の実施にあたっては、十分な感染予防対策をとるが、登校を控えたいと考える学生や通学圏外にいる学生、日本に入国できない留学生には、対面授業のオンライン配信も行う。また、秋学期のオンライン授業受講に必要な通信費、印刷費などに使用してもらうことを目的として、全学生に対して4万円の支援を行うことを決定している。
慶應義塾大学は7月31日、2020年度秋学期は新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、オンライン授業を継続しながらも、一部の授業をオンキャンパス(対面)で実施する予定であることを公表した。対面授業の実施については、新型コロナウイルス感染防止のために必要な対策を講じ、オンキャンパス(対面)授業に参加が困難な事情のある学生に不利益が生じないよう配慮するという。