ペドフィリア(小児性愛)を治療して犯罪を未然に防ぐ医師達の奮闘! 犯罪予防に劇的効果、ただし〇〇欠如は治癒不可能…=亜留間次郎

2023年9月19日(火)11時0分 tocana

【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】


 2023年1月16日にカナダのオンタリオ州オタワの自宅でポール・フェドロフ博士が64歳でお亡くなりになりました。


 彼は異端者と呼ばれながら人生をかけてパラフィリア障害の治療に挑戦した精神科医です。


 精神医学の世界ではパラフィリア障害は治療不可能が定説で現在でも多くの精神科医が支持しています。


 パラフィリア障害にはペドフェリア、窃視症、異性装障害、露出症、マゾヒズム、サディズムなど一般的に変態と呼ばれる物を含んでいます。


 フェドロフ博士はパラフィリア障害の中でもペドフェリアの治療を専門に行っていました。


 昔からペドフィリアは治療不可能で永遠に社会から排除するしかないと考える人が主流です、そうした信念に基づき徹底した監視を行い生活できる場所を著しく制限したり、コーリンガ州立病院のようなペドフェリアを死ぬまで閉じ込めておく精神病院も作られました。


 しかし、フェドロフ博士はペドフィリアは精神病として治療できるから治療を進めた偉人です。


 また、フェドロフ博士のおかげで、前もって治療をすれば犯罪を未然に防ぐことも可能だと考えられるようになってきました。


 フェドロフ博士はペドフィリアを治療するためにカナダのオンタリオ州オタワにあるロイヤル・オタワ・メンタルヘルスセンターに性行動クリニック(Sexual Behaviours Clinic)を作りました。


 ポール・フェドロフ博士は20年間にわたり責任者を勤めペドフェリアに関して多くの論文を執筆してきたペドフェリア治療の専門家です。


 被害者も加害者も生まれず、誰も不幸にせずに皆が幸せになれる最高の手段ですが異端者扱いされています。


 現在の学説では性的な性質を大きく二種類に分類しています。


 性的指向(sexual orientation)生来不変である先天的な性質
 性的嗜好(sexual preference)自発的選択の結果得られた後天的な性質


 性行動クリニックで診療対象となるのは問題のある性的嗜好(sexual preference)や行動を持つ男女です。


 フェドロフ博士は性行動クリニックのHPで性的嗜好を性的興味(sexual interests)と呼んでいますが概念としては同じです。


 このクリニックが扱っている患者の多くが子供に対する性的嗜好をもっている一般にペドフィリアと呼ばれている人達です。


 そして患者には性犯罪で告訴された人だけでなく、まだ罪を犯していないけれど犯罪者にならないようにしてほしいと望んでいる人々が来ています。


 わかりやすく酷い言い方をすれば性犯罪歴のある前科者と性犯罪に走りそうな犯罪者予備軍です。


 この病院の治療方針は問題のある性的興味や行動を排除して健全な性的嗜好と合法的な性行動を促進することです。


 この病院では性的関心は医学的に変えることができると考えて治療を行い、過去14年間に4千人以上の患者を治療して子供に性犯罪を行った者はゼロだと宣言して表彰されています。


 その功績を認められて2018年にオタワ犯罪予防の賞を受賞しています。


 ペドフィリアに必要なのは社会的な排除ではなく適切な治療だと証明してみせました。


ドイツのペドフェリア治療

 ドイツで同じことを考えて実行している医師達がいます。


 ドイツでも2005年からクラウス・ミヒャエル・バイアー医師が中心になって子供に性的魅力を感じる人々への支援プロジェクトが始まりました。


 それまでのペドフェリア治療は罪を犯して前科者になってから治療が始まるのが通例でした。


 このプロジェクトは罪を犯す前に治療を施し、正常に治して犯罪の発生自体を止めてしまうプロジェクトです。


 このプロジェクトでは自分はペドフェリアだと名乗り出ても絶対に秘密を守ることになっています。


 ペドフェリアであることを秘密にしたまま治療を受けて治ればそのまま何も公表されず最初から普通の人だったことになって社会生活が送れます。


 治らなくても罪を犯さないかぎり何も言われません。


 被害者が出てから社会的隔離や治療を行うのではなく、被害者も加害者も出ないように未然に防いでしまう誰も不幸にせずに皆が幸せになれる最良の方法だと言えます。


 ちなみに、カナダでは私立ではなく王立病院なので国民健康保険制度で無料で受けられます。


 ドイツの場合は財団や支援団体が資金を出して運営されているので実質無料です。


異端者の中の異端者

 精神医学は医学の中で最も政治思想的な影響を受けやすい分野で政治的な理由で用語の定義が変わるなんて日常茶飯事です。


 あらゆる性的な問題が生来不変である先天的な性的指向と自発的選択の結果得られた後天的性的嗜好のどちらに入るのか政治的な正しさでいつも揉めています。


 性的指向は変えられないので認めるべきだけど性的嗜好は当人の責任なので悪いなら治すべきものとして扱われることが大問題なのです。


 このあたりの話になってくると宗教的な思想も関わってきます。


「人間が生まれ持った物は神から与えられた物である」という神の存在を前提とした宗教思想です。


 だから生まれ持った性的指向は変えられません、変えちゃダメですという話になります。


 現在のLGBTもこの思想に沿っていて、同性愛やトランスジェンダーは神から与えられたもので、無神論であっても科学的に生来不変で変えることのできない先天的性質であるから認めなければならないと考えられています。


 ここで人権の線引きという闇が深い問題が出てきました。


 変態と呼ばれる物が性的指向と性的嗜好のどっちらなのかという問題です。


 LGBTは神から与えられた性的指向だから認める。


 ペドフェリアは当人が選んだ性的嗜好だから認めない。


 問題のある性的嗜好を持っていると人権がなくなる問題が起こっていますけど、性的マイノリティを性的指向と性的嗜好のどっちに分類するのか、それは医学ではなく政治的な力が決めています。


 アメリカのペドフィリアが集まる少年愛擁護団体であるNAMBLAは性的マイノリティである自分達を仲間とは認めずに切り捨てたLGBT団体を恨んでいるようです。


治療の壁

 現在のところ、ペドフェリア治療が行われているのはカナダとドイツぐらいです。


 具体的にどうやって治すのかといえば性的な感情や能力を喪失させる主流派の方法とは異なり、性的な興奮を感じる対象をずらしていきます。


 大人の女性に対して性的興奮を感じるようにして幼女で興奮しないように性癖をずらしていきます。


 性癖が健全な位置にシフトすれば治ったと診断されます。


 問題なのは診断と治療の過程で性的に興奮する幼女の絵とか写真が必要になることです。


 治療のために児童ポルノが必要になります。


 ここでアメリカみたいに何があっても絶対にダメな地域では診断も治療もできません。


 医療目的に限って認めたらと思うでしょうけど、アメリカでソレを認めると精神科クリニックという名目の児童ポルノ専門の映画館が作れてしまいます。


 医療目的で大麻や麻薬ギリギリの薬がばら撒かれている状況と同じになってしまいます。
それどころかアメリカに性行動クリニックを作ればペドフェリアだと診断された人間の個人情報を公表しろとあらゆる場所で訴訟をおこされかねません。


 アメリカは児童ポルノを完全抹殺しているからペドフェリアの治療もできない矛盾を抱えています。


治療困難な患者

 ペドフェリアが治るなら社会的排除はハンセン病の隔離施設みたいな医学の大失敗なのかって問題に対して別のやっかいな問題があります。


 やっかいなのはペドフェリアよりも反社会性パーソナリティ障害 (ASPD)を併発している場合です。


 治療不可能な救いようのない犯罪者はペドフェリアではなく合併症になっている反社会性パーソナリティ障害の問題である場合が多いのです。


 反社会性パーソナリティ障害は致命的な病識欠如を伴うために治療が困難になります。


 病識とは何か、日本の精神医学界のレジェンド、秋元波留夫先生によると、「病識とは患者が自分の疾病や個々の症状に対して立ち向かう心構えが正しいものである。その異常性に気づかず、自分が病気である自覚を持たない場合を病識欠如という。」


 自分が障害を持っていることを認めず、治療を受ける意思がなく、治療からのドロップアウト率が高いために治療ができないからです。


 フェドロフ博士の性行動クリニックやドイツの支援プロジェクトの成功率が高いのは自分が問題のある性的嗜好を持っているから治したいと思う人達が対象になっているからです。


 つまり、反社会性パーソナリティ障害は深刻な病識欠如を伴うために治療できない。


 治療に成功したペドフェリアは病識があったから成功したということです。


 反社会性パーソナリティ障害を持つ人は自分が絶対に正しくて自分が姦りたいことは無条件に正当化され悪いことは全て他人のせいにする人格だからダメなんです。


 ここまで医学が進歩しても「バカにつける薬は無い」ということでした。


 ペドフェリアは自分がペドフェリアであることを正しく理解して清く正しく生きれば大丈夫なんです。


 何事も他人のせいはダメ。

tocana

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