北海道に「冬の訪れ」告げる使者フワフワ 冷え込み&冠雪の1週前に現れた「雪虫」って一体なに?

2023年10月18日(水)20時0分 Jタウンネット

2023年10月17日、北海道上空には強い寒気が流れ込み、各地で今シーズン一番の冷え込みとなった。標高の高い峠などでは冠雪を観測したという。

長く厳しい夏が終わるやいなや、早くも冬到来のようだ。

その1週間ほど前の10月10日、X(ツイッター)ユーザーの「筒井章順|函館/写真とお寺」 (@tsutsu111111)さんから、次のような写真が投稿され、注目を集めた。

写真に添えられていたのは、こんなつぶやきだ。

「速報です。北海道の皆様、冬の使者『雪虫』を見つけました。現場からは以上です」

「雪虫」と聞いて、ピンと来た人はどれくらいいるだろう。九州出身のJタウンネット記者は、聞いたことがない。記者のように、チンプンカンプン状態だった人も多いのではないか。だが、道民、あるいは東北民には馴染みのあるものらしい。

この投稿には、1500件を超える「いいね」(10月18日現在)が付けられ、こんな声が寄せられていた。

「まだ見てないな〜と思っていたのですが... いよいよですかね〜」
「雪虫出てから初雪は2〜3週間後に降ります。今年は初雪早いのかな」
「秋どころか冬が来ます」
「秋が〜秋が無い」

雪虫って、いったい何者? 雪虫が出てきたら2〜3週間後に初雪って、どういうこと?

半信半疑のJタウンネット記者は、函館在住の投稿者「筒井章順」さんに詳しい話を聞いてみた。

彼岸花と雪虫

投稿者・筒井章順さんは、函館市湯の川温泉にある湯川寺の副住職だ。雪虫を撮影したのは、10月9日の午後5時頃。「境内では彼岸花が咲いていて、その様子を見に行ったところ、雪虫が飛んでいて驚きました。秋らしさのある彼岸花、冬の使者と呼ばれている雪虫の共演でした」と語る。

「今年は初めての観測でした。早いなあと思っていましたが、昨年までの写真を振り返ったところ、 9月の末から10月の初め頃には見つけていたようです。むしろ今年は暑かったので1週間ほど遅い観測ですね」
「ここ数日は朝晩も一気に冷え込み、お寺でも朝はストーブつけ始めました。冬が近くなってきたなあと感じます」(「筒井章順」さん)

雪虫の正式名称は「トドノネオオワタムシ」。札幌市の公式webサイト上では、こんな風に解説されていた。

「初夏と晩秋に、体全体が綿で包まれたような虫が、屋外をフワフワ飛び回ることがあります。これは、アブラムシの仲間で、人に危害を加えることはありません」
「トドノネオオワタムシの白い綿(わた)は、体の中から出てきたロウ物質(ぶっしつ)の綿毛です。ですが、なぜ白い綿毛をまとっているのかは、まだはっきりしたことは分かっていません」

道民にとっては、かなり身近でありながらも、ちょっと不思議な存在らしい。

雪虫が出るやいなや、中山峠など、標高の高い場所には積雪が始まった。北海道民は早くも冬支度を急がなければならないようだ。

Jタウンネット

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