海の幸の贅沢な旨味たっぷり「房州はまぐりらーめん」【千葉ローカルラーメン】

2022年5月8日(日)11時30分 ソトコト

海を感じたくて南房総へ


所用があり千葉県へ来た。そしてもっと海を感じたくて南房総方面へ出かけた。
外房に足を伸ばすのは久しぶりだった。
平日のお昼近く、狭い国道に車を走らせると見つけた「房州らーめん」の看板。
しかも「房州はまぐりらーめん」とあるではないか。
生唾が出てくる。これは、もう入るしかない!





ダシの秘密を聞く


突然の取材依頼にもかかわらず、ご主人と奥様が丁寧に対応してくださった。
「人気は何と言ってもはまぐりらーめん(1,210円)。うちは、スープが自慢だよ」とにこやかに話すご主人。
奥様は「スープのダシは、はまぐりと伊勢海老のダブルで取っている。他にいくつかの魚介も使っているのよ」と、ダシの説明をしてくれた。
初対面なのに、何と親切でありがたいことか。





鶏ガラをベースにしてダシを取るのだが、それに「アジの焼き干し」「イソッピー(小さなカニ)」を加える。
はまぐりの貝ダシ、伊勢海老のダシ、、、、野菜もスパイスも使ってコトコト煮込む。
いやあ、これはもう、海の幸をふんだんに使っているではないか。
なんと贅沢なスープなのだろう!
奥様が説明を続けていると、「そろそろ作っていいかい?」とご主人の声。
そうだ、はまぐりらーめんを食べにお店に入ったのだ。


極上の魚介スープがたまらない


いよいよ出てきた「房州はまぐりらーめん」。
どんぶりを見渡すと大きめなはまぐりが4つ。身も大ぶりだ。
スープを飲んでみる。
美味い!、、、はまぐりの香りは鼻を吹き抜け、旨味は口に中に広がっていく。
ホントに極上のスープ、海から頂くご褒美だ。





スープが透き通っている。
海の幸が生きている。
こんな美味しいスープの素になる魚介を育む海に感謝しなければならない。





喉越しのいい中太縮れ麺


ああ、スープの美味しさに心を奪われ、麺を忘れるところだった。
麺は中太の縮れ系。滑らかで喉越しがよい。
少しもちっとする食感で食べ応えが得られる。
チャーシューとメンマは魚介に負けじと存在感を示していた。


サイドメニューも食べてと「生ひじき」


はまぐりらーめんを頬張っていると、「せっかく来られたなら、うちのもう一つの自慢のものを食べてみて」と奥様。
それは、海の幸の「生ひじき」。
生ひじきが乗った野菜サラダだけを食べにくる常連さんがいるくらいだという。
さらに、ひじき入りの餃子も大人気で、お持ち帰りの人が多いそうだ。
そんなことを言われたら食べるしかない!





生ひじきの野菜サラダ。
上に乗っている赤い花は食用の「ナスタチウム」という。
キャベツやクレソンは無農薬栽培で自分の畑で作ったものだそうだ。
生ひじきは、みずみずしくて天然の海藻そのものだった。
こんな新鮮なひじきは食べたことがない。


さらにひじき入りの餃子も。
奥様が丁寧に餃子をカットして説明してくれる。
美味しさの秘密に、餃子の餡の中には伊勢海老のダシ汁を加えてあるそうだ。
醤油や酢、辣油を浸けて食べるのはもったいない。そのまま食べられる抜群の美味しさだった。





南房総の人情を感じるお店


再び奥様。
房州らーめんはこの地に開店して20年。最初はあさりらーめんだったそうだ。
あさりだと小ぶりなので、外房の特産であるはまぐりにしてみたら、スープに深みが出てきた。
ご主人が自分で船を出して取って来る伊勢海老もダシに加えて、さらに野菜など多くの素材を加えてみたら芳醇なスープが完成したそうだ。
はまぐりらーめんができるまでのストーリーまで教えていただいた。
ラーメン以外のサイドメニューまでも体験することができた。
お話好きで明るい奥様、そして気さくなご主人にただただ感謝するばかりである。





お店を出れば磯の香り


車で1分程度、歩いても5分程度で海に出られる。
風光明媚な外房に、やっぱり海の幸の美味しいらーめんがあった。





店舗情報
房州らーめん
住所:千葉県南房総市千倉町白間津274−1
TEL:0470-43-1157
営業時間:10時30分〜17時00分(スープがなくなり次第終了), 木曜日定休(営業時間と定休日は変更となる場合あり。ご来店前に確認を)


文・写真:たこにわ
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の内容でございます。

ソトコト

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